2009年 10月 01日 ( 2 )

日帰りカーディフ

とある伴奏レコーディングのお仕事でカーディフに日帰りでいってきました!

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甘いのは分かってるのについ惹かれていつも買ってしまうKrispy Kremeのドーナツ一個とコーヒーをパディントン駅で買って電車へ。ロンドン・パディントン駅から、ウェールズの首都カーディフ駅までは、電車でちょうど2時間位です。

以下、自分自身のおさらいも兼ねて・・、
The UK(グレート・ブリテンおよび北アイルランド連合王国) は四つの非独立国イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドから成りたっています。

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(地図引用はこちらより)

上から青色のScotland、黄緑のNorthern Ireland、ピンクのEngland、薄オレンジ色のWales。(濃い緑色のIRELANDの部分はU.Kに含まれず、アイルランドとして独立国。)

これらの4つの地域は、歴史や民族のルーツは異なり、それぞれの地域が首都を持ち、地方行政はそれぞれ異なるそうですが、国際上では独立国ではなく、「The United Kingdom(The U.K)」として一つの国と見なされます。ただし、サッカーとラグビーにおいてはそれぞれのナショナルチームを持つことが認められているために、「イングランド代表」「ウェールズ代表」などが別々に存在するとのことです。

日本語で「英国」とか「イギリス」という時は、これらの四つの国を総称した「The U.K」を指します。中学の英語の時間に「イギリス=England」と習った気もしますがこれは厳密に言うと間違い・・ということになりますよね ^^;

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話は戻って、今回私が行ったのは、この4つの国のうち、薄オレンジ色のウェールズの首都カーディフ。ウェールズに足を踏み入れるのは渡英以来初めてだったのでわくわくして向かいました。

ロンドンからカーディフまで向かう場合、上の図を見ても分かるとおり、陸路をずっとたどると、遠回りになってしまうため、Walesの真南にあたる対岸部分のブリストルの辺りから、北のカーディフに向かって海を渡るルートです。ブリストル駅を過ぎてしばらくたって、そろそろ橋を渡るころかなぁ・・と、カメラを持って待ち構えていたら・・・。


(●o●;)

突然真っ暗。


どうやら海底トンネルだったようです。
後から調べてみたところ、Severn Tunnelという海底トンネル(正確に言えば河底トンネル)で、このトンネルが、ウェールズとイングランド間の電車交通の便を支えていて、UKの電車のトンネルとしては最長のものだそうです。とはいっても、長さにすると7000メートル位とのことで、電車に乗っているとあっという間。ちなみに車の場合はトンネルでなくM4という道路で、Severn Bridgeという長い橋を渡ることになるそうです。

Wales側に出てからNewport駅などを過ぎて、ようやくカーディフ駅到着!

駅に着くとまず驚いたのは、何もかもが2ヶ国語表示だということ!
駅の表示を初め公共の表示は全て、英語とウェールズ語の2ヶ国語で書いてあるのです!

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下が英語、そして上がウェールズ語(Welsh)です。

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駅構内の表示も全て英語とウェールズ語の並列表記。

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街中の案内表記や、

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スタバの店内案内表記まで!

もともとウェールズはゲルマン系のアングロサクソン人によるイングランドとは異なる独自の文化を持ったケルト人の国だったのですがイングランドの統治下になってしまったのが13世紀。その後地方分権をかかげるブレア政権のもと、1999年にようやくウェールズ議会が成立、同時に一定の自治権が認められ、その際に二か国語の表示および小学校での英語ウェールズ語両方の授業が義務づけられたそうです。

今でも日常的にウェールズ語が使われている地域も一部あるそうですが、それ以外の多くの住民はもちろん英語が第一言語なので、特に都心部では英語だけで事足りるといえば足りるのに、ここまで二か国語の表示を街中くまなく徹底させて、自国の文化を歴史の中に埋もれさせずに守り抜こうという姿勢には圧倒されました。ウェールズ人の母国への誇りたるやすごいものがあるのだなぁ・・と感動。必要以上に何でもかんでも街中英語表記にしちゃう日本と真逆の方向を行っているかも。

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さて到着後、待ち合わせまで1時間ほど時間があったので、ウェールズに来たら絶対に買いたいと思っていた二つのものを探しにハイストリートへ。

探そうと思っていたものの一つ目は海苔!なんとウェールズでは昔からの伝統珍味の一つに「海苔」があるらしいのです。

これは日本人としてはウェールズの海苔を食べずして帰るわけにはいかない!と思い、早速カーディフ駅近くの中央市場へ。色々尋ねた挙げ句、やっと探し当てたのはなんと魚屋!

海草の一種なので魚屋にあってもおかしくないといわれればそれまでなのですが、海苔というと乾物コーナーにあるイメージなので、魚屋にあるというのは何とも新鮮。

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ロブスターの左側にある、この黒いドロドロした物体が、ウェールズ版海苔の佃煮「LAVERBREAD」。

瓶詰めで売っていないのでロンドンまで持って帰れそうになく、ちょっとだけ味見させてもらってもいいかと尋ねると、店のおじさんが気前良くどかぁっとお皿に乗せてくれたはいいのですが・・・

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確かに海苔の味はするのですが、海苔を、想像しうる限り限界までこーーーーーってりクリーミーな味にしてある感じで、日本人の味覚からすると、一口でギブアップしてしまいました。せっかく大盛りにして頂いたのに申し訳ないデス。 うーーん見た目は「ごはんですよ!」そのままなのに・・・。


そしてもう一つ試したかったのはウェールズ産のワイン。ウェールズは水に恵まれているために、イギリスでは珍しく昔からワインの生産が行われているらしい、とガイドブックで予習してきたので、ハイストリートにある一番大きなワイン屋さんへ。お店のご主人に聞いてみると、

「ウェールズ産ワインはうちには置いていないんだよね・・・っていうか正直あんまり美味しくないから勧められないなぁ」と苦笑い。

首都の駅前の目抜き通りのワイン屋にさえ置いてもらえないウェールズワインって、そこまでマズいのだろうか、と逆に気になってしまって、隣のデパートのFOOD COURTに行ってみたところ、

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ありました!取りあえず自宅用に一本購入。上の写真はフルーツワインですが、買ったのはオーソドックスな白ワイン。イギリス産ワインを買うのは初めてです。


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すっかり前置きが長くなってしまいましたが、ここまでがカーディフ到着後30分での出来事で、その後スタバで軽くお昼を一人で食べた後に、フルート/ピッコロ奏者の山村有佳里さんと待ち合わせて、録音場所の音楽院へ。

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ハイストリートはお花に溢れていて明るい雰囲気。 盆地のせいか、ロンドンよりかなり温かい気がしました。

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カーディフ城。中には入りませんでしたが、外から見ただけでも荘厳な眺め。

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録音を行った英国ウェールズ王立音楽大学。珍しくピッコロ科のある大学で、山村さんは日本人では初のピッコロ科在籍なのだそうです。

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レコーディングを行った学内スタジオ。学内スタジオというと残響が殆どなくてモコモコした音の部屋が多いのですが(アカデミーのスタジオがまさにそう!)、ここの学内スタジオは程よく響きがあって、弾いていて気持ちよかったです。

イギリス人現代作曲家のフルートとピアノのための作品の委託録音でした。今回の録音はドイツのラジオで放映する用だそうです。つい最近自分自身の曲のレコーディングをしてきたこともあって、「作曲家本人はどういう風にここを弾いて欲しいのだろう」とかなり気になってしまうのですが、この日作曲家本人は都合で来られず、フルートの山村さんと二人で、手探りでの音楽作り。

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終了後、山村さん、レコーディングエンジニアのEdとControl Roomにて。山村さんは、この翌日に12年間のヨーロッパ生活を終えて日本へ本帰国!今後は日本を拠点としてフルート&ピッコロの演奏活動をされるそうです。イギリス生活最終日にこうやって初めてお会いできて、色々とお話させて頂いたり、一緒に演奏させて頂けて本当に嬉しかったです。


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ということで、ドタバタと日帰りでその日のうちにまたロンドンに戻ってきました。

買ってきたウェールズ産ワインの味はどうだったかというと、

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ワイン屋のおじさんが言うほどマズくもなかったけど、めちゃくちゃ美味しいわけでもなかった・・、という感じでした(^-^;) そもそもイギリス産ワインって、何の料理に合わせるのが前提なのかしら・・・フィッシュアンドチップス・・? やっぱりイギリスはどちらかというとビールやエールが合う国なのかも。
by sayaka-blmusic | 2009-10-01 19:49 | イギリス国内旅行日記

オリジナル曲CD ミックス終了!

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先日日本でレコーディングした自作の17曲のオリジナル曲たち。

日本でミキシング作業が終わった音源がプロデューサーのYongenのお二人から届き、
さっそく聴かせて頂きました。Yongenによる仮ミックス後、更にとある名エンジニアの方がミキシングして下さったとのことです。

17曲全曲が、私が思っていたイメージの更に先をいくかのように、
それぞれ違った質感、光沢を帯びて、生まれ変わっていました。

そしてファツィオリの楽器の素晴らしさが、ますます引き出されていてびっくり。

自分の作った曲が、ファツィオリのピアノで弾いた瞬間に新たないのちが吹き込まれて、
さらにそれがエンジニアさんのミックスによって絶妙な音量バランスや音質で、更に生まれ変わって・・・・。

今まで、コンサートでは、本番のその瞬間に向けて用意し、その瞬間に全て出し尽くして終了していたのですが、レコーディングは、時間をかけて用意し、何度も納得いくまで取り直したものが、更にその後ミキシングなどそれぞれのプロフェッショナルの方々の手によって生まれ変わっていき、最終的に、聴いて下さる方のお手元に届くという長い長いプロセス。

今回作っている作品は、プロデューサーやエンジニアー、FAZIOLIの皆様はじめ、色々な方々とのコラボレート作品であって、私が担ったのは、作って弾くという、ほんのわずかな一端だったのだなぁ・・・と実感しています。

関わって下さっている全ての方に感謝すると同時に、
CDが出来るのが本当に楽しみです。
そして、早く皆さんにも聴いて頂けたらという気持ちで一杯です。

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先日のレコーディングの様子の日記はこちら
by sayaka-blmusic | 2009-10-01 19:17 | 作曲活動関連