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日舞との共演、無事終了!

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       (公演の行われたセントジョーンズスミススクエア正面。)


前回のブログでも予告させて頂いたとおり、
The Tricycle -三奏会-のロンドン公演の一部にて、
「クラシック音楽」と「日舞」の新しいコラボーレションの試みに参加させていただきました。

プログラムの2番目にあたる、ドビュッシー「月の光」と宮城道雄「春の海」は
舞踊:勝美巴恵さん、フルート:小倉氏、ピアノ:松本さやかによる
和と洋の要素を織り交ぜた共演。

当日の舞台は、
ピアノが左手前に縦に配置、フルートが右手前、
そして踊り手が、中央奥の壇上、という、
当初の予定とは逆向きの三角形の、
ユニークな配置での演奏だったのですが、
この配置のお陰で、弾いている間もずっと踊りを鑑賞させて頂くことができ、
美しい踊りを目前にしながらの伴奏、本当に幸せでした。

日舞の持つ独特の間や緊張感と、
ドビュッシーの空気感や間は、
どこか共通するところがあり、
不思議な位違和感を感じずに、
アンサンブルをさせて頂くことが出来ました。

自分の体に流れている血のルーツである日本の伝統的な舞踊と、
自分が物心付いた時から学び続けているクラシック音楽の融合・・。

本当に素晴らしい経験をさせて頂いたな・・と思います。

恥ずかしながら、日舞の公演をこんなにも間近でじっくり見させて頂くのは私自身初めてで、
他のプログラムの、藤娘、大原女、紀州道成寺も思わず見入ってしまいました。

幼い頃から訓練して鍛え抜かれた洗練された動き、
ふとした表情や手先の動き、
静寂さと激しさが同居したエネルギーが深いところから流れ出すかのような、
和楽器や長唄の演奏・・・。圧倒されました。


ヨーロッパに住むようになってから、
特に強く感じるようになったのですが、

例えば、和室に一歩足を踏み入れた時の「ぴん」とした緊張感、
和服での佇まい、

あのオーラというか緊張感って、
日本にしかない独特の品の良さだと思います。

私が普段演奏しているのは西洋音楽だけれども、
日本人にしかないこの凛とした緊張感は、
日本人にしかない持ち味として、
自分のクラシックの演奏の中にも持ち続けていきたいな・・と改めて思ってしまいました。


途中、和楽器の解説コーナーなどもあり、
日本人の私でも全く知らなかったことばかりで
興味深かったです。

満員の会場には沢山のイギリス人の方々もいらっしゃり、
ここロンドンで、こんな風に日本文化が紹介されていること、
そしてそのお手伝いが少しでも出来たことを、
本当に嬉しく思いました。



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終了後のレセプションパーティにて。
共演させて頂いた若手日本舞踊家の勝美巴恵さん、フルートの小倉氏と一緒に。



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リハーサル時の会場内の様子。
リハーサルの雰囲気も、楽屋の雰囲気も、普段のコンサートとは全く違っていて貴重な経験でした。



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今回の公演をプロデュースされた、
文化庁文化交流使の舞踊家、勝美巴湖さんと一緒に。
by sayaka-blmusic | 2007-07-10 05:56 | コンサート関連
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