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コンサートレポ準備編その3 「プログラムが届かない!!」

2007年4月28日に行われた松本さやか・あすかロンドン公演 Rhapsodies 「2台ピアノによるふたりのふたつのラプソディ」 レポート第三弾です。 私とあすか、二人の視点から書いたレポートを順次アップさせて頂いています。

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(さやか編 written by さやか)

コンサートレポ準備編その3 「プログラムが届かない!!」_e0030586_8144488.jpg


二台ピアノでの練習も佳境に入ってきたコンサート2日前、
演奏準備とは全く別のところで大騒ぎしていたのが、


当日のプログラムシートがまだ届かない!  という大問題。


リーフレット同様、あすか渾身のデザインによる当日プログラムシートは、
数週間前から印刷屋に印刷を依頼してあり、
一週間前には届くはずだったのですが、
予定通り届いたのは、プログラムの中ページのみで、
肝心の表紙ページが届いていない!

表紙ページだけ後から届くのかと思って待っていたのですが、
コンサートの週の月曜日になってもまだ届かず。

おかしいと思って印刷屋にメールをしてみたところ、返事はなし。
こういった「配達期日無視」や、「メール問い合わせ無視」(笑)は、
イギリスの小さなサービス会社にはよくあること。

火曜日。24日になり、もういい加減間に合わない!と思い、
再度問い合わせメールをしたところ、翌日水曜日の夕方になってようやく返事が。


残念なことに、あなたへ送付した小包は郵送の途中で紛失した模様です。さきほど再印刷をして、発送いたしました」


うそ・・・・・。「残念なことに」ってそんな・・・・。

プログラムが当日までに届かなかったら残念じゃ済まないんですけど・・・(T T)

イギリス国内なら翌日に届くからよいものの、
もしやこの印刷屋さん会社の登録住所だけイギリスで、
発送は海外から・・・???

念のためと思い、
「どこの国から発送して、いつごろ届く予定ですか?」

とメールで尋ねると、

「ドイツから発送しました。金曜日に届く予定です。」

との返事が。海外発送だ!!嫌な予感的中。
そして金曜日って、コンサート前日・・・・。
しかも海外からの発送の場合、税関や途中で何かあったら、予定通りに届かない可能性大。

急遽、土曜日までに印刷してくれる代わりの印刷屋を、
インターネットなどで探し回って問い合わせの電話をかける。
しかしどこの印刷屋も1,2日でのスピード印刷の場合、
目が飛び出る程のお値段。
完全予算外なのでとても無理。

うーむ、困った。やはり金曜日に来る可能性に掛けるしかない。

そしてコンサート前日の金曜日、
郵便屋さんが普段まわってくる午前中いっぱいの時間まで、
妹は家で待機していたものの、まったく配達は来る気配は無し。
午後からはセントラルロンドンのピアノスタジオで練習することになっていたので、
やむなく家を出る。

あああ・・・・こうなったら、もう明日のコンサート当日は、コピーした曲目一覧表を配るしかない・・・。
あれだけデザインや構成も頑張ったプログラムなのに・・・。

とがっくりと肩を落として、
Edgeware Roadにあるピアノスタジオにて練習していた私達。

すると携帯がピピピピピと鳴る。


弟ゆうき 「あ、俺だけど、なんか今観光からたまたま一度帰って家に寄ってみたら、
ちょうど郵便屋さんが家のまん前にいて・・・・」


きゃあああああああ!!!!!!!

ばーーーーんざーーーーい。


普段は午後には来ない郵便屋さんが、たまたま午後にも来て、
しかもその時間にちょうど弟が家に戻って受け取ることが出来たなんて、ほんと奇跡。
(誰もいなくて不在票が入れられてしまった場合、当日は再配達してもらえない。)


演奏以外の面で、一番気がかりだったプログラム配達問題が一段落し、
ほっとしながら、コンサート前日の最終練習に集中する。



しかし。

翌日の演奏会当日。もっと大事なものが配達されない大トラブルが起きるとは、
この時想像もしていませんでした・・・・。




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(あすか編 written by あすか)

コンサートレポ準備編その3 「プログラムが届かない!!」_e0030586_8152888.jpg


私は普段日本で演奏活動をしているのですが、
日本では、予め企画して頂いたコンサートに演奏だけしに伺ったり、
用意された枠でトーク&ライブを行ったりする形式が最近は多くなってきています。

今回のコンサートが普段のように、演奏だけしに伺うコンサートと違う大きな点。
それは、自分たちでプロデュースも行うという点。

ロンドン現地での準備や英語でのやり取りや、主な部分はほとんど姉が行い、
私が日本でも出来ること。そのあすか役割のメインが「チラシ・プログラムデザイン」でした。


もともと「アート」にまつわることは何でも好きで。
ゼロから産み出して自分を表現することも好きだけれど、
どちらかというと、「パーツ」をアレンジメントしていくことや、
与えられたテーマに沿いながらも、いかに素敵に活き活きとしたものに仕上げるか…
そういったトライの方がすき。

音楽の面でも「作曲」より「編曲」の方が好き。感覚的には同じかもしれない。



4月に入り。すでに作り終わったチラシがとっても好評だったとの話に嬉しくなり、
いよいよメインのプログラム作りにも気合が入る。自分の作ったものを喜んでもらえるのは本当に嬉しい。
さやかから送られてきた写真。自分の写真。
日時場所やプログラム、文章のテキストデータの校正が一通りすみ、
白いキャンバスにパーツを組み合わせていく。写真。文字。写真。文字。
自然とワクワクしてくるのが自分で分かる。
写真のちょっとした位置や、文字の種類一つで、見たときの印象が全く変わるから面白い。
自分の中でとにかく「ピン!」っとくる配置を探す。色。間隔。
当日会場でこのプログラムを手にして開演を待つお客様の気持ちを想像しながらマウスを動かす。


不思議なもので。
私は何かを作っている最中はいつもあまり記憶がない。と書くと怪しい人のように思われるのだが、
もう少し噛み砕いて書くと、最終的な出来上がりイメージが頭の中に描かれると、ただそこに向かっていくだけ、の感覚になる。
自分で産み出した、というより、「すでにあるもの」に気づいたら…わー出来た!!という感じである。

ただ。私のデザインや。曲のアレンジや。作品など。
いつも最後に誰かにチェックしてもらわないと、「いいんだけどこれはちょっとやりすぎよ!」という点が時々あるらしい(笑)
今回のプログラムも、超お気に入りに完成し、姉に仕上がりデータを送ったところ…


さやか 「あっちゃん… この日付の『28』の数字だけなんでこんなに大きいのかしら…(^▽^; 」

あすか 「…え、、、その方が可愛いかと思いました (^▽^) だ。駄目かしら…?」

さやか 「いくら何でも大きすぎよ(^▽^; はっきり言って、…変よ?」

あすか 「…はーい(^▽^; 」



このようにして仕上がったプログラム。




が。



届かないかもという事態になった時は泣こうかと思いました(T▽T) 届いてよかったです。


(写真は無事に届いたプログラムたち)
by sayaka-blmusic | 2007-05-22 08:18 | コンサート関連
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