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幻のオーロラツアー

(2006年12月23日~26日のアイスランド旅行レポートの続きです)

ゴールデンサークルツアー(前回の日記参照)から戻ってきてホテルで小休憩。

クリスマスシーズンのため、レストランやスーパー、宅配ピザ屋に至るまで、
全休業していることを全く知らずにアイスランドに来てしまった私は、
二日連続でディナーはマルちゃんのお味噌汁パックとショートブレッドクッキー。

アイスランド観光の目玉の一つであるオーロラ鑑賞ツアーは、夜20:00からスタート。

英語では「オーロラ」ではなく「Northern Lights(ノーザンライツ)」と呼ばれることの方が多いらしいです。

なので、このツアーの名前も「Northern Lights Tour (ノーザンライツツアー)」

オーロラが見える為には、辺りに光がなく完全に真っ暗な状態と、雲のないすっきりとした夜空の二つの条件が必要とのこと。
これらの条件が揃った上で、冬は約2日に1回の確率で、見ることができるとのことです。

アイスランドでは、夏は白夜のため十分に空が暗くならないため、
オーロラツアーは9月から4月の間だけ決行され、
また天候が悪い日は、雲に隠れてオーロラが見える確率が下がるため、
ツアーは中止になります。

この日の昼間はかなり良い天気だったので、期待満点!
皆同じことを考えていて今日は特別参加者が多かったのか、
なんと大型バス3台でのツアー!
合計200人近くの大所帯でオーロラの鑑賞可能な郊外の荒野に向かいます。

首都であるレイキャビク市内では、街の明かりが空を明るくしてしまうため、
オーロラが見えにくいとのこと。

バスの中の明かりも完全に消灯され、真っ暗な大地をバスが進んでいく。

私の中では、オーロラはぼんやりとだんだん見えてきて、また少しずつ消えていくようなイメージがあったのですが、ガイドさんの話によると、かなり突然出現し、しばらく光った後また突然消滅してしまうらしいです。

いつどの方向にどんな瞬間に見えるか分からないため、
皆じーーっとバスの外を眺める。

ガイドさんからオーロラの仕組みの説明や、
アイスランドから見えるオーロラは特にスゴイなどの説明を聞くうちに、
更にどんどん期待が高まってくる。


レイキャビク市内から40分ほど離れた場所で、
一度バスが停車し、皆バスから降りるように指示される。

この辺りがオーロラの見えるポイントなのかしらと皆うきうきしながら降車。

真っ暗なアイスランドの大地に大型バス3台が停車し、200人近くが口をぽかんと開けながら空をじーーーっと見つめているというかなり異様な光景。そして私もその一人・・。

幻のオーロラツアー_e0030586_20573282.jpg


しかし、いくら空を見上げていても、オーロラはおろか、星すらも見えない。
20分ほどたったところで、ガイドさんから、もう一度バスに乗るよう指示が出る。

辺りからは、
「えーー。もう終わりなのかしら・・。オーロラ見えなかったー」とか
「いやいやこれからまた別のところに向かうんだよ」等など
色々な説が飛び交う中、とりあえずまた皆バスに乗り込む。

ガイドさんからは、
「この辺りは雲が多いようなので、現在雲が比較的少なめな南の方に移動してみます」
とのこと。

まだオーロラが見えるかもしれない望みが繋がって、皆ほっと胸をなでおろす。


更に真っ暗な大地を走ること30分。

しかしバスの中からも、星すらも見えず、雲に覆われた空が見えるだけで、
一向にオーロラの出る気配はない。

しばらく行ったところでガイドさんから

「やはりこの辺りも雲に覆われてしまっているようです・・。
でも、少なくともドーナツとホットチョコレートのために外に出てみましょう!どうですか?」

かなり望みが薄いというニュアンスが多大に含まれたガイドさんの説明で、
皆半分ショックを隠しきれないまま外に出る。

サービスで一人ひとりもらえるアイスランドドーナツとホットチョコレートを飲みながら
また空を見上げ始める。

すると、

「あ!」

やっと空に1つだけ星を発見!

幻のオーロラツアー_e0030586_205841.jpg


この後その辺りを中心に星がいくつも見えるようになってきた。
どうやら雲の切れ目はこの辺りにあるらしい。

方々に散らばっていた他の人達も、この雲の切れ目のあたりに皆注目し始める。

じーーーーーーーーーーーーーーーーー。




しかしよく考えてみたら、
360度どこに現れるかわからないオーロラなのに、
その10000分の1くらいの僅かな雲の切れ目のスペースを凝視していたところで、
その場所にオーロラが見える確率は0に等しい。

それでも皆、少しでも確率があるならと、めげずに雲の切れ目を見つめ続ける。


しかしそんな私たちの期待もむなしく、
しばらく経つと、僅かに見えていた星すらも雲に覆われ、文字通り真っ暗な空に戻ってしまった。

幻のオーロラツアー_e0030586_2058279.jpg


30分くらいすると、寒さに耐え切れずにバスに乗り込む人達も続出。

ガイドさんも、今日はもう無理だと見切りをつけたのか、
とうとう全員に乗車の指示が。

がーーーーーーーーーーーーん。

バスが静かに発車し、
ガイドさんが
「I'm sorry.....」と静かにコメントを始める。

いやでも、ガイドさんが悪いわけでもツアー会社が悪いわけでもなく、相手は大自然なので、
そのリスクを分かった上で皆ツアーに参加しているのだけど、

それでも皆ショックは隠しきれず、
バスの中は恐ろしいほど静まり返って、まさにお通夜状態。
他のツアーをメインにしてた人達にはともかく、
オーロラの為にアイスランドに来た人達にとっては、本当にショックだと思う。

ガイドさんから、

「今日参加された方たちには、オーロラが見えなかったことのお詫びとして、
明日のオーロラツアーに申し込んでいただいた場合、半額とさせて頂きます」

との説明があるが、「おお!」「ラッキー!」などのリアクションは全くなく、
皆しーーーーーーんと静まり返ったまま。

私も含め、ちょうどクリスマス休暇を利用して来ている人が多く、
また昨日はオーロラツアーは行われていなかったので、
今日が唯一&最後のチャンスでオーロラツアーに参加していた人が多かったのだと思う。

うーん残念。


その代わりにいってはなんだけど、
帰りのケフラヴィク空港で「オーロラ映像のDVD」なるものを買って
ロンドンに帰ってから見てみたのだけど、
やっぱり映像だとどうしてもCGぽく見えてしまうというか臨場感が沸かない・・・。

わーーーーーん、やっぱり実物がみたい・・・。

アイスランドに今後行かれる方は、オーロラツアーを日程の最初の方に入れて、
駄目だった場合には翌日も、その翌日も行けるようにチャンスを残しておくことをお勧めします!



次回の日記は、世界最大の露天風呂「ブルーラグーン」についてです。
by sayaka-blmusic | 2007-01-08 21:10 | イギリス国外旅行日記
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