アイスランド一日目はアイスランド馬の乗馬体験。 アイスランド馬に乗りながら溶岩で覆われた大地を見学するという 「LAVA(溶岩)ツアー」に参加してきました。 この種の馬が9世紀頃にノルウェー人からアイスランドの大地に連れてこられて以来、アイスランドではこの馬を守るために外国馬の輸入を禁止していたため、 アイスランド馬は完全に純血の世界的に見ても独特の馬だそうです。 朝9時半頃に、アイスランド馬施設ISHESTARに到着。 10時過ぎに日が昇るので、それまで小屋で待機。 そう、北半球の中でもかなり高緯度にあるここアイスランドでは、 冬至に近いこの時期は朝9時半でもまだ外は真っ暗!! 10時を過ぎて、ようやくうっすらと明るくなってきます。 (ちなみに夏は逆に白夜となり、ほぼ一日中日が沈まないそうです) まずは馬に乗るための準備として、 各自ヘルメットやブーツ、そして防寒防水の上着とズボンが手渡されます。 この上下セットがすごい。なんと上から下まで蛍光オレンジ!! 誰かが途中ではぐれても遠くから見つけることができるためでしょうか・・・。 私は、普通のコートの上に、登山用のジャケットを着て、 更にこの上下セットのスーツを着たのですが、 出来上がったのは、優雅な乗馬~~~のイメージとはかけ離れた、 「消防隊員になった着だるま」。 さて、全身用意ができたところでいよいよ馬と対面。 厩舎に向かいます。 感動!!生まれて初めて見るアイスランド馬! サラブレッドよりやや小さめですが、足は太く、毛は長く かなりがっしりとした体つき。 厩舎の中で一人ひとり、自分が乗る馬が割り当てられていきます。 私に割り当てられたのは「ルカちゃん」という女の子の馬。 昨夏、ロンドンでキングジョージのレースを見てから(日記はこちら)俄然馬に興味を持ち出した、にわか馬ファンの私。うーん、こんなに近くで馬が見れて、しかも乗ることができるなんて、夢みたいです。 ところで私、 これまでの人生で、乗馬体験は全く無し。 どうやったら歩くのか、走るのか、止まるのか、知識はほぼゼロです。 今回の乗馬コースは初心者でもOKとのことだったので、 てっきり乗り方などの簡単な説明はあるかなと思ったのですが、 なんと事前のインストラクションや説明は全く無し!!! アイスランド人のスタッフの方々が一人ひとり馬の上に乗るところまでは手伝ってくれるのですが、その先は全く放置! 「はい、じゃーーここに足をかけて上に乗ってねーーー、 そうそう、じゃ、そのまま他の人が乗り終わるまで待っててねーー」 ・・・・・・・・・・・・・・・。 待っててねーと言われても、 果たしてこの子はおとなしくこのまま待っててくれるのだろうか・・・、 もしもいきなり走り出したらどうすれば・・・ と思った矢先、 ルカちゃん、何を思ったか、 いきなり私を乗せたままぱっかぱっかと厩舎を抜け出して待合室の方へ! ひいいいいいいぃぃぃっ! どうやったら止まるのー???!! と叫びかけたところ、 スタッフの一人が気付いてくれて馬を引き戻してくれました。 ぎゃああああ・・・心臓に悪い・・・・・・・・・。 いい子にしててねルカちゃん、お願いだから・・・・・。 全員(7人)が馬の上に無事乗り終わって、出発準備OKとなり、 先頭のスタッフさんの馬に続いて、皆厩舎を抜けて外に出始める。 反対側の端の場所にいたので必然的に最後尾となった私とルカちゃん。 他の馬たちは、きちんと言うことを聞いて先頭の馬にトコトコと付いていく。 さあ、ついていくよールカちゃん。 緊張しながら手綱を握り締める私。 しかしルカちゃん、なかなか動き出さない。 あれ・・・あれれ・・・と思っていると、 ルカちゃん、今度はいきなりすごい勢いで 馬房の檻の中へ飛び込んでいった!!! 檻の柵との間に私の右足がぐあーーーーんと挟まれ、 あやうく振り落とされそうに。 「い、イクスキューズミーーーーーっ!!!!!」と叫ぶと 先頭のスタッフさんが気付いて救出しに来てくれた。 ぜいぜい、はあはあ・・・・・・・・・・。 私、今からこの子と無事に1時間以上も一緒に走れるんだろうか・・・。 スタッフさんにたしなめられ なんとかルカちゃん、 しぶしぶ厩舎を抜けて外へ。 厩舎から5分ほど行くと、 アイスランド独特の風景が広がる。 アイスランドの大地は火山の溶岩でできている土地が多く、 ここもその一つ。 上の写真のように苔で覆われた溶岩が、見渡す限りの大地に広がっている。 生まれてから一度も見たことのない独特の風景です。 まさに「LAVA(溶岩)ツアー」。 スタートから20分くらいたつと、やっと体が馬の動きに慣れてきた。 するとスタッフさん、 最後尾でノロノロ付いていっている私とルカちゃんのところにきて、 「Kick! Kick!!」 と指示。 お、蹴ればいいのね。 ルカちゃんのお腹の辺りを両足でぽんぽんと蹴る。 するとルカちゃん、突然意を決したように急発進!! どっどこどっどこどっどこどっどこどどどどどどどど・・・・・・・ 「ギャあああああああああああああああああぁぁぁああ!!!!!」 ぱっぱかぱっぱか。みたいな優雅な足音じゃないですアイスランド馬! いや自分が上に乗ってたからそう感じただけなのかもしれないけど、 とにかく少し走っただけで振り落とされそうな振動。 とにかく必死に手綱にしがみつく。 うーーーー、その辺のジェットコースターや絶叫マシーンより遥かにスリルあります。 ちなみに私、絶叫マシンは大の苦手。というかびっくりしたりハラハラしたりすること自体が苦手。 恐ろしやアイスランド馬。 とはいっても、サラブレッド等に比べると乗るのは簡単らしいので、 単に私の運動神経の問題なのかもしれないけれど・・・。 ところで、一般的な馬が3種類の歩法しかできないのに対して、 アイスランド馬は5種類の歩法ができるらしいです。 アイスランド人たちの生活の足として、古くからアイスランド人達を支えてきたとのこと。 とはいえ私はそんな歩法がどうとかのレベルでは全くないので、 取り合えず歩くと走るだけを繰り返しながら、 アイスランドの荒涼とした溶岩の大地を駆け巡ること1時間半。 ちなみに私の場合、走り始めたら全く景色を見る余裕は無し・・・。 1時間半の乗馬も終わりに差し掛かり、 厩舎に戻る手前のところで、 (馬の)お水飲み休憩。 全員が馬から下りて、馬に水を飲ませたり草を食べさせたり。 ようやく写真を撮る余裕が出てきたので、お水を飲むルカちゃんのアップを一枚。 と私、この直後にルカちゃんの顔で殴られました。ばこーーーーんと。 ル、ルカちゃん、今日最初からうすうす思っていたのだけど、 もしかして私のことキライ・・・・・????? 動物には最初になめられたらいけないと良く言うけれども、 私は確実になめられるタイプらしい・・・・・。 東京の実家の犬(アリス)にも、私は家族で一番下の存在だと思われていたし。うーん何故だ。 水休憩が終わり、厩舎に向かってまた皆馬に乗り直して走り出す。 最後の頃になってやっと、 馬が走り始めた時のバランスの取り方のコツにも、少しだけ慣れてきた。 結局、最初から最後まで列の最後尾だった私とルカちゃん。 やっと厩舎に戻って来た時は、もうクタクタ。 でもなんだかんだいってとっても楽しかったです。 馬たちもやっと開放されて嬉しそう。 色々な馬に触って遊ぶ。 真っ白な馬もいてビックリ。 ガイドさんによると、アイスランド馬は、種としては純血らしいのですが、 あらゆる色の馬が存在するらしいです。 昼12時、やっと完全に空が明るくなり、 溶岩の大地を遠くまで見渡せるようになると、 ああ、アイスランドに来たんだな・・とやっと実感。 翌朝発症することになる両足全体の筋肉痛と、 ルカちゃんが馬房に無理矢理戻ろうとした際に挟まれてついた右ひざの大きなアザを しっかりお土産にもらって乗馬ツアーから帰ってきました。 次回は、火口や滝、間欠泉などを廻る「ゴールデンサークルツアー」についてのレポートです。 今回参加したアイスランド馬体験ツアーを行っているISHESTARのホームページ http://www.ishestar.is/
by sayaka-blmusic
| 2007-01-03 05:37
| イギリス国外旅行日記
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