上の写真は、サンマリノ国際コンクール期間中、2週間泊まっていた宿舎のお部屋の写真。
ここに他の出場者2人と、合計3人で寝泊りする形でした。
3人にしては狭めだけど、シャワーもトイレもついてるし、
部屋自体もとても清潔。
私は中国のJieとリトアニアのDaivaとの3人部屋でした。
ここの宿舎は一晩一人12ユーロ (1800円)。
長期間滞在しなくてはならない出場者達にとっては
本当にありがたい値段です。
(といっても仙台国際コンクールのように、宿泊費は全額コンクール側が負担してくれるコンクールも多いのだけど・・)
セミファイナル以降に進むと、宿泊費分は返還される形です。
どうしてもここに泊まりたくない人は、他のホテルに泊まることももちろんOK。
でも途中までホテルに泊まっていた人達も、どんどんここに移ってきて
結局、最終的には殆どの出場者がここに宿泊していました。
ちなみに私が今までに受けたコンクールでは、
宿泊場所は基本的に全て一人部屋だったので、
他の出場者と一緒に同じ部屋に寝泊りするって、
一体全体どんな気分だろうと半分不安だったのですが、
結果的にすごく良かった。
一人で緊張や不安を抱え込むより、
同じ部屋で、同じ緊張を分かり合える仲間がいるというのは、
本当に自分にとって大きな助けになった気がする。
コンクールって、競争の場のはずなのに、
なぜか皆お互い「ライバル」ではなく、大切な「仲間」と思えたのは、
不思議な体験でした。
宿舎のロビーで練習後の息抜きにチェスをする出場者のみんな。
ロシアのPirojenkoとウクライナのSashaが対戦中。
宿舎のダイニングルームで、日本人出場者Junkoちゃんの作った日本茶を味わう
ウクライナのDinaraとリトアニアのDaiva。
夕飯中に中国のJieと、ウズベキスタンのPalvanov(長髪だけど男性です!)と一緒に撮った写真。
Palvanovはこれまでルービンシュタイン国際やブゾーニ国際など、
数々の国際コンクールで賞を総ナメにしてきたベテランなんだけど、
彼がふと
「これまでたくさんのコンクールを受けてきたけど、ここまで出場者みんなが仲良くなったのは初めてだよ」
と言っていたのが印象的でした。
うーん、これも普通のコンクールだったらありえない「共同部屋」や「共同練習室」のおかげかもしれないな。
そしてサンマリノ共和国自体がとても小さなフレンドリーな国だからということもあるかもしれない。
何せ国の外(イタリア)に出るためには、一日に数本しかないバスに乗らなくてはいけないので、コンクール期間中は基本的にこの極小の国の中で2週間皆ずっと顔を合わせることになっていたし。
ちなみにPalvanovの演奏はファンタジーに溢れていて本当に素晴らしく、
セミファイナルでもブラボーの声があがっていたほど。
日本でも時々コンサートを行っているようなので、もし彼の名前を見かけたら是非コンサートに足を運んで見て下さい。