人気ブログランキング | 話題のタグを見る

くまのプーさんとヒーヴァー城

ピアノの生徒さんのお母様に誘って頂いて、
イギリス南部、ヒーヴァー城への半日ツアーに行ってきました。

早めについたので、
ヒーヴァー城の近くにある、くまのプーさんの故郷の村に少しだけ寄ることに。
くまのプーさんとヒーヴァー城_e0030586_052835.jpg

村の一角にある、Pooh Corner Shop。ここはプーさんグッズがたくさん売っています。
時間があれば、近くにあるAshdown Forest(くまのプーさんの舞台となった実在の森)」の散策をして、有名な「Poosticks Bridge」に行くことができたのですが、今回のメインはヒーヴァー城なので、ここは車から景色を見るだけ。
でも、車の窓から見えるのどかな村の景色も、とてもほのぼのとしていて、今にも本当にプーさんが出てきそうな感じでした。

プーさんの村からほんの数分でヒーヴァー城に到着。
ヒーヴァー城は、今までに見てきたイギリスのお城とは、また違う雰囲気。
なんていうか、カントリー風な景色の中に、自然と溶け込んでたたずんでいる感じなのです。
くまのプーさんとヒーヴァー城_e0030586_053320.jpg

上の写真はお城の正門。壁のツタが趣きがあってすごく綺麗です。この部分は、1270年に建てられたものらしいです。

で、そのお城のすぐ横に、
下の写真のようなカントリー風の素敵なハウスがたくさん!
くまのプーさんとヒーヴァー城_e0030586_125458.jpg

ちなみにこれは「The Tudor Village」というもので、
20世紀に入ってからお城を買い取ったAstor氏が後にゲスト用に建てたものらしいです。
現在は超高級ホテルとして使われているのだとか。一つ一つのコテージにそれぞれの趣きを出すために、あえて違う建築家によって建てさせ、しかもチューダー様式の建築を完璧に再現させているらしい。うーん、そりゃ超高級になるわけです。。。

お城の正門をくぐると、お城の門は石垣でがっちりしているのに、
お城の内部は、なんといきなりチューダー様式(15~16世紀の建築様式)!!
くまのプーさんとヒーヴァー城_e0030586_0562238.jpg
なんていうか、いい意味でお城っぽくなくて素敵!!ちなみにこの部分は、本当にチューダー時代に立てられたものだそうです。

お城の内部は、ヘンリー8世と、2番目の妻、アン・ブリーンに関する展示を中心とした、肖像画や美術品、家具などの展示。当時の子ども用食卓いす(!)や、棺おけ台、など面白い展示物も、さりげなく置いてあって興味深かったです。

私、正直今まで、イギリスの歴史には殆ど興味がなく、
ヘンリー何世とかエリザベス何世とか、誰が誰だかさっぱり知らなかったのですが、

ヘンリー8世と6人の奥さんたちを巡る、様々な歴史や悲劇を、ガイドのチズムさんから聞いているうちに、すっかりその世界に引き込まれてしまい、急にイギリスの歴史を色々と知りたくなってしまった。イギリス国教会の歴史とか、様々な戦争も、複雑に絡み合った糸でつながっているのね。すごく面白い。

それにしてもヘンリー8世、
妻の侍女であるアンに手を出して、元の妻と離婚後アンと再婚(産まれた娘がエリザベス1世)し、反対した教皇と断絶するためイギリスごとプロテスタントの国に変えてしまう。
さらに、そんな無茶をしてまで結婚したアンを、結婚数年後、
「兄と浮気をした」と勝手に決め付けて、なんとロンドン塔で死刑に!!!!

ひいいい、無茶苦茶すぎる。

ヒーヴァー城は、そのアンが、幼少期から育ったお城だとのこと。ヘンリー8世はアンに言い寄るために、何度もこのヒーヴァー城に通ったんだそうです。


くまのプーさんとヒーヴァー城_e0030586_05538100.jpg

お城の外には、大きな湖があるのですが、なんとこの湖、お城を買い取ったAstor氏が莫大な費用をかけて作った人口の湖だとのこと。その周りには、イタリアから持ってきた石で作られたイタリアンガーデンなどが、美しく整備されて広がっています。一体どれだけの資産があったんだ、Astorさん・・・・。
ちなみにその後、1981年に、ヒーヴァー城はAstor家からナショナルトラストに寄付されたそうです。

あとで色々ネットで調べていたら、
なんとヘンリー8世は音楽にも造詣が深く、彼が作曲したされる曲の楽譜も残っているのだとか。へええー。
↓ここでMIDIも発見!
http://www.luminarium.org/renlit/pastime.htm

この曲からじゃ、そんな極悪非道さは伝わってこないけどなぁ。。。うーん。
by sayaka-blmusic | 2006-06-16 01:03 | イギリス国内旅行日記
<< 留学生インタビューにミッシェル... 野外劇 「真夏の夜の夢」 >>