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モーツァルトの連弾

先学期から参加している、
ロイヤルアカデミー特別プロジェクトの
「Mozart Project」。

モーツァルトの生誕250周年にちなんで、アカデミーで行われているこのプロジェクトは
モーツァルトの作品を毎週いくつかピックアップし、
先生を含めて皆で演奏&ディスカッションしながら、
従来にないモーツァルトの弾き方を探求していこうという趣旨で行われている
4~6人の少人数制プロジェクトの授業。
学期の最後に、成果の発表として一般公開のコンサートが行われます。

先学期は、
バイオリン科の生徒とピアノ科の生徒が数人ずつ参加し、
モーツァルトのソナタ for violin & piano を
ひたすら週代わりでどんどん演奏&ディスカションしていくというのをやったのだけど
(↑すっごい良い勉強になりました・・・色々な人とその場で組んで弾くのもいい経験になったし、何しろモーツァルトのバイオリンソナタって名曲多すぎ!!)

今学期のテーマは
「モーツァルトのピアノソナタ&ピアノ曲」
ということで、
ピアノ科の生徒のみが参加。

今週の授業は、
「モーツァルトの連弾曲」
がテーマだったので、
生徒4人と先生で、各パートを交代しながら、
モーツァルトの連弾曲集を、
全曲初見大会!!

ちなみに、今人気沸騰の大人気クラシック漫画「のだめカンタービレ」の1巻で
「モーツァルト 2台のピアノのためのソナタニ長調K.488」を
千秋とのだめが初見で演奏してた時にも千秋が言ってたけれど、

色々な作曲家の連弾曲や2台ピアノ用の曲がある中、
モーツァルトの曲は、シンプルなだけに本当に難しい。

揺るがない「美」が曲自体の中にある感じ。

それに、連弾ならではの4手それぞれの対話やかけあいも、
驚く位、完璧に構成されていて、
これが、難しいけれども本当に楽しい!

しかも、初見(その場で楽譜を見て演奏すること)だと尚更、
自分たちでも予想してなかったような対話や響きが聞こえてきて、
音を追いながらも、わくわくが止まらない。

かけあいの後、4手がピタっと揃ってクライマックスを迎える時の醍醐味ったらたまりません。

モーツァルト、やっぱり天才なんだなぁとしみじみ思ってしまう。



モーツァルトといえば、
先日、ロイヤルアカデミーのVisiting ProfessorのSatz氏に
モーツァルトのソナタK.533/494(ヘ長調)をレッスンしてもらった時に、

モーツァルトを弾く時は絶対何かを「やろう」としないで。
「Do」じゃなくてただ「Feel」するんだよ。

という言葉がすごく印象に残りました。

確かに、モーツァルトを弾いている時って、
一つ一つのフレーズの歌いまわしや、効果付けのためのアクセントなど、
あえて「Do」しようとした途端に、
まがいものの骨董品のような音楽になってしまう。



「モーツァルトは子供には易しすぎる、
大人には難しすぎる」

というシュナーベルの言葉があるけど、

それは、
大人になるに従って、
Feelしたものを音に出すまでの間に、
心の中に、色んな余計なフィルターを、
無意識のうちに加えすぎていってしまうからなのかもしれないな、と思う。


モーツァルトの本番まであと2週間。
ただ今フィルターの除去作業中です^^;
by sayaka-blmusic | 2006-05-18 04:16 | ロイヤルアカデミー学校生活
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