
昨日、私の母校であるICU高校(国際基督教大学高等学校)のSGH(Super Global High School)講演会にて、講演させて頂いてきました。今回はピアノの演奏ではなく、お話オンリーの、1時間の講演。なぜ音楽学校ではなくICU高校を選んだのか、その後、桐朋音大とICU大学をダブルスクールした理由やその時の生活について、イギリス留学生活や、その後作曲を始めたきっかけや現在の活動について、などなど・・。
対象はICU高校の現在の2年生学年全員の皆さん。「現在進路に迷っている生徒達にとって、とても刺激になると思うので、是非何でも自由にお話して下さい」との先生のお言葉に甘えて、本当にありのままをお話させて頂きました(笑)。 終了後も、個別に沢山の生徒さんが真剣な眼差しで質問や相談にいらして下さり、可能性に溢れた生徒さん達と接する中で、逆にパワーを頂いてしまいました。
ICU高校は、隣接するICU大学ともまた雰囲気が異なり、生徒の3分の2が帰国子女という、とても特殊な環境の高校です。中学まで八王子の山の中から殆ど出ずに育った私は、ICU高校では少数派の一般生として入学。入学していきなり「ずっとカナダに住んでました」「アルゼンチンの中学校出身です」「小さい頃からシンガポールで育ちました」「ヒマラヤ山脈の近くに住んでました」などなど、欧米だけに限らず世界中から集まった友達の中にポンと入り、それはもう、カルチャーショックなんてものではない衝撃だったのを覚えています。
ですが、その後高校3年間で得られた経験の数々は、大げさでなく私の人生の原点、そして今でもエネルギー源となっています。

校舎は改装されて見違えるように綺麗になってしまったけど、渡り廊下から見えるこの景色は20年前のままでした。講演終了後、現在は副校長先生になられた当時の倫理の先生に、学校を案内して頂きながら、当時のことを振り返り、改めて、この高校の生徒の一員だったことを、心から誇りに思い胸がいっぱいになりました。