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二人で奏でる音楽

最近ロイヤルアカデミーで一番行動を共にしているのが、アメリカからの留学生、チェロ専攻の女の子ミッシェル。
私達は今月末のpresentation of performanceのクラス発表で、ラフマニノフのsonata for piano & celloを2人で共演する予定です。

もともとのきっかけは、入学したての10月にさかのぼります。

私は、ロイヤルアカデミーでの初アンサンブルは、どうしてもこのラフマニノフのソナタをやりたかったのだけど、なかなかパートナーのチェリストが見つからず、思い切って授業内で募集をかけさせてもらったところ、それまで一度も話したことのなかったミッシェルが、「私もこの曲大好きだから、是非一緒にやりたい!」と名乗りをあげてきてくれたのです。本当に感謝(T T)

色々話してみたら、好きな作家が一緒だったり、音楽以外の興味の方向(アートマネジメント)も一緒だったりして、あっと言う間に仲良くなりました。

欧米人は室内楽(2人以上で演奏するアンサンブルのこと。要するに合奏です)の合わせ(リハーサル練習)をあまりマメにしないという定説を一気に覆すかのごとく、ミッシェルはホントに頑張り屋さんで、12月半ば頃から冬休み中も含めて、なんと毎週2~3回(1回2時間)のリハーサルを設定してくれてます。

1フレーズずつどういう風に音楽を作っていきたいかとことん話し合ったり、ミッシェルがピアノでチェロパートを片手で弾きながら私がピアノパートを弾き、チェロなしのピアノ連弾バージョンで合わせてみたり。普通に通して弾いても30分に渡る大曲なので、それを部分ずつ細かく分けてきちんと仕上げて行くのは本当に大変な作業。

でも正直、ここまで徹底的にアンサンブルの練習をしたことは初めてだったので、すごくいい勉強になっています。(普通は本番前に軽く2、3回合わせるだけというパターンが多い)

かれこれ既に10回を越すリハーサルを共にしている間に、お互いの呼吸が自然とわかるようになってきた気がする。

音楽って、国籍とか文化の違いとかを越えて、一つのものを作り上げることができる最高の手段だなーと改めて思う。



今日は、ミッシェルのチェロの先生のレッスンと、私のアンサンブル専門の先生のレッスンが立て続けにあり、二人してレッスンのハシゴ状態。

最初のレッスンでは、もっと二人それぞれのソロが生きるようにということで、それぞれ遠慮しないで思い切り主張しあう方法を教わったのだけど、
うまく消化し切れないまま連続して次のレッスンに向かったら、今度は主張しすぎてしまったらしく、先生から、

「お互いの音をもっと聞いてアンサンブルを大切に!」

とのご注意が。


自分の音だけでなく、相手の一つ一つの音にも精一杯耳を澄ませて、お互いがリードすべきところでは、相手を一方的に引っ張っていくというより、相手も一緒に包み込むような感じで、メロディを奏でていく。
これが、実際なかなか難しい。

ちなみにこのMichael Dussek先生、バイオリニスト五嶋龍の最新アルバム等でも伴奏をされている方で、アンサンブルの現役超プロフェッショナル。アンサンブル専門の立場から、実践にすぐ役立つアドバイスをして下さるので、一時間の間に、自分たちでも驚く位、みるみる音楽が変わっていく。

色々試行錯誤しながらも、レッスンの終わり頃には、今までとはまた違ったアンサンブルの響きが生まれかけてきました。


1人より2人で作っていく音楽は、その相乗効果やお互いの化学反応で、時々思いもかけない至福の瞬間が生まれたりする。

本番まであと2週間、2人の間にどんな化学反応が起きて一つの音楽が仕上がって行くか、本当に楽しみです。
by sayaka-blmusic | 2006-01-18 07:20 | ロイヤルアカデミー学校生活
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