あれよあれよという間に、出産から3週間!
夫の育児休暇も終わってしまい、日中は颯太と二人きりの生活がいよいよ始まりましたが、お陰さまで颯太も私もとっても元気にしています。 少し落ち着いてきたので、忘れないうちに、イギリス出産体験記を書かせて頂こうと思います。今後イギリス(特にNHS)で出産される方などのご参考になれば幸いです。 破水〜陣痛開始〜出産までは、こちらの日記をご覧下さい。 この日記では、 出産直後〜翌日の退院(イギリスでは通常初産で翌日に退院!経産婦ではなんと6時間後から退院!!)までの記録を綴らせて頂こうと思います。 <出産直後のカンガルーケアと授乳、そしてシャワー?!> ということで、なんだかんだと色々ありましたが、 ロンドン北部の某NHS(国立病院)にて、何とか無事に1月6日午前10時12分、男の子を出産! 産まれた直後に、すぐに赤ちゃんをダイレクトにお腹の上に載せてくれます。日本でもカンガルーケアということで広まっている、赤ちゃんとお母さんの一番最初のスキンシップ。 その後10分位の間、へその緒のカットしたり(夫が切らせてもらいました)、赤ちゃんの体重を計ったり、基本的な検査などなど。全て同じ部屋の中で行われます。 へその緒の処置中の颯太。 その後、またすぐに赤ちゃんを手渡してもらえます。 出産を担当して下さった助産婦さん&見習いの助産婦さんと。 数十分前まで拷問のような苦しみの中にいたとは思えない位ケロっとした顔してますが、産んだ瞬間に陣痛の痛みって本当に消失しちゃうもんなんです。不思議です。 ちなみにバースプランに「研修生が見学などに立ち会っても良いか」というのを記入する欄があり、母親学級の時にMidwifeが「研修生立ち会いOKにしておいたほうが、彼らは優しいし一生懸命だし、何か会った時に人手が増えるし、いいわよ〜」と言っていたのでYesにしておいたのですが、Yesにしておいて本当に良かったです。 実際の出産時には、この他に、緊急で招集された産婦人科のお医者さん2人とベテラン助産婦さんの合計5人が立ち会っていて、そのベテラン軍は出産中もスゴい剣幕でかなーり怖かったのですが(頼もしかったし、彼らがいなかったらこの子は無事産まれてなかったのでもちろん感謝なのですが・・)、この若い助産婦さん二人は優しかった〜。 そして、再び赤ちゃんを渡してもらうとすぐに助産師さんから、 「ハイっ!おっぱい飲ませてね!」 との指示。 ええええ〜!飲ませてって言われても・・絶対出ないです!! と思ったのですが、 産まれてから30分以内に初乳を吸わせることは重要らしく、その後も24時間以内になるべく頻回に吸わせることが、その後母乳がスムーズに出ることに繋がるんだそうです。 産まれてすぐでも、哺乳類の本能なのか、赤ちゃん、ちゃんと吸おうとするんですね〜!感動! そして私自身これまでの人生で全—く母乳など出る気配のなかった貧乳から、ちゃんと透明な初乳が!人体の神秘です!! 「出ても出ていなくても、なるべく沢山吸わせて」と言われ、赤ちゃんって産まれた時からアゴの筋肉強いんだなぁと感動しながら、取りあえずずっと吸わせていました。 そしてしばらくおっぱいを吸わせた後、助産婦さんから今度は 「はいっ!じゃぁ、シャワー浴びてきて〜!」 出たーー!噂の出産後即自力シャワー!! 日本では普通出産後6時間で初回歩行が許可され、24時間後にようやくシャワー許可です。それがこの国では出産直後にシャワー指示・・。 噂には聞いていたのでびっくりはしませんでしたが、実際これ、ひとりじゃ無理です(泣)陣痛自体は消えたとはいえ、腰も足も、やっと立てるくらいのフラフラだし。 母などに手伝ってもらって、やっとの思いでシャワー完了。 ふらふら戻ってきて椅子に座ると、再び助産婦さんから 「赤ちゃんになるべくおっぱい飲ませてね〜」 との指示があり、またおっぱいをあげていると、朝食サービスが来ました。 「トースト食べる? 紅茶とコーヒーどっちがいい?」 この国は出産直後でも「トーストと紅茶」らしい・・。さすがイギリス・・。 日本人でいうところの「おにぎりと麦茶」の感覚なのだと思います。こんなヘロヘロ状態でモソモソのトースト(しかもバターもジャムも無し)なんか食べれないよ〜と思ったものの、やたらお腹が空いていたので、トーストでも何でもいいやと思い、トーストと紅茶をオーダー。まぁ全て無料サービスなので文句は言えません(^-^;) <Postnatal Ward(産後病棟)へ強制移動・・> しばらくすると別の助産婦さんが入ってきて今度は、 「この部屋、次の人が来ちゃうから、すぐに荷物を片付けてまとめて、向こうの大部屋に移動して〜!」 ぎゃぁぁぁ・・やっとお茶飲みながらゆっくりできると思ったのに・・。 もう、あの、ゆっくり休むとか、そういうヒマ一切無しです(笑) 夫や母などが同伴してくれていたから何とかなったものの、もし立ち会い無しで一人きりだった場合、出産直後にひとりでシャワー、赤ちゃん連れて移動・・。イギリス人女性達はこれを一人でこなしてしまうんだろうか・・タフ過ぎです! 荷物をまとめて、届いたばかりのトーストと紅茶を持って、一同、フロアの反対側にある産後病棟)の大部屋に移動。なんと慌ただしい(笑) 私はさすがに立って歩くのは無理なので、颯太を抱いたまま車椅子での移動。 産後病棟の大部屋は、4つのベッドの合部屋で、カーテンで仕切られています。ここに颯太と一泊だけ入院することになります。 この国のNHSでは、よっぽど問題が無い限りは、赤ちゃんは「新生児室」には入りません。日本でも、母子同室の場合は、出産当日から赤ちゃんと一緒の部屋にいれるところもありますが、それともちょっとニュアンスが違って、もっと放置的というかなんというか・・。 産まれて体重などを計った後は、「ハイ、これ今日からあなたのものよ〜」っていう感じで、そのままポンと赤ちゃんを手渡され、それっきり・・という感じです(笑) <検査は回診スタイル> Postnatal Ward(産後病棟)に移動したら、少しゆっくりできるかなと思ったのですが、すぐに色々な検査が始まりました。 新生児室がないかわりに、お医者さんや助産婦さん、検査技師さんなどが、次々と入れ替わりに、自分のベッドのところまで来て、血圧を計ったり、熱を計ったり、母体の検査や赤ちゃんの検査をしてくれるという「回診スタイル」です。 例えば新生児聴覚検査(OAE&AABR)なども、寝ている私と颯太の横に検査技師さんが検査器具を持って来てくれて、 1対1でこれから行う検査のことを詳しく説明してくれ、私が同意した上で、私の目の前で検査し、結果もその場で説明してくれます。 日本だと、赤ちゃんが別室に連れて行かれて、自分の見ていないところで検査が行われて、後で結果だけを聞くというところも多いと思いますが、このように、お医者さんや技師さんの方からベッドに来てくれて、全て目の前で行ってくれるというのは、とても安心感がありました。 種々の検査だけに限らず、その他にも、例えばビタミンKの投与の有無や投与方法などなど、新生児に何かする時には、主導権はあくまでも病院ではなく母親側にあり、全て母親側に同意を求めてから行う、というのがこの国のスタイルのようです。 そんなこんなで、嵐のように慌ただしく過ぎ去っていった出産第1日目。 付き添いの家族などの面会は、朝10時〜夜20時までのみなので、20時以降はいよいよ、颯太とふたりきりの初めての夜です。どうなることやら・・。 後編に続きます!
by sayaka-blmusic
| 2011-01-29 07:20
| イギリス妊娠出産育児
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