人気ブログランキング | 話題のタグを見る

つわり変遷記

あと2週間ちょっとで予定日になってしまうので、赤ちゃんが産まれて来る前に、これまでの妊娠期間のことなど、忘れないように書き残しておきたいなぁと思います。

第一弾は「ツワリ変遷記」。
あんまりキレイな話ではないので、吐き気がどうこうとか、この手の話が苦手な方は、どうかスルーして下さい。


<妊娠2ヶ月〜4ヶ月>

妊娠が分かったのはかなり早くて、高温日9日目位(妊娠3週位)。それから一週間ほどは何にも身体の変化がなく、むしろいつもの高温期よりも体調が良い位だったので「おおお、私はツワリがないタイプなのかも。よかったーーー」と思っていたのですが、

高温期22日目(妊娠5週)、それは突然やってきました。ドラマにあるような「うっ、ダダダダダっ」という感じではなかったけれど、朝起きると、明らかに気持ち悪い。この日は朝一番に生徒さんのレッスンが入っていたので、吐き気をなんとかこらえレッスンを終わらせた後、運悪く外出の用事が。道路を歩くと、10メートル置き位に猛烈な吐き気が。これは明らかに「つわり」がやってきたと確信。

その後、6週、7週とツワリは容赦なくエスカレート。

ツワリには「吐きづわり」「食べづわり」「ねむづわり」など色々なタイプがあると言われていますが、私の場合、そのどれでもなくて、あえて命名するとしたら「吐けないづわり」。

私、何がきっかけか、中学生の頃から「嘔吐恐怖症」で、インフルエンザになっても、食中毒になっても、どーんなに二日酔いになっても、「うっ」とはくるのに、その瞬間に自動的に喉で全力で止めてしまって、どーしても吐けない!そもそも普通のゲップも小さい頃からうまくできないので、喉の構造(?)が何か変なのかも。この20年位で、実際に吐いたのは(というか吐けたのは)たったの2回(そのうちの1回は、例の牡蠣の食中毒の二回目の時。ノロウィルスの威力はさすがにスゴかった・・)。

そんな訳で、どんなに気持ち悪くても吐くに吐けず、ただただベッドで呻く毎日。そんなツワリのピークの頃に生徒さんの発表会やイタリアのコンサートがあったため、生徒さんのレッスンや自分のピアノの練習へは、ベッドからお隣のピアノ部屋に直行→直帰、という感じでした。

でも、この「吐けない症候群」だったお陰で、栄養が身体から出て行ったり脱水になることなく、なんとか体調を保てていたのだと思います。喉で止める癖がなかったら、恐らく一日最低10回位は吐いていたと思います・・。

ピークの頃は、もーー何を食べても気持ち悪く、特に生野菜の匂いがダメ、白い御飯もダメ、しょうゆ系の味もダメ、お茶の味もダメ、水の味もダメ、あたたかい食べ物はダメ(冷えてればOK)。

人によってツワリの頃に「これは食べれる」というものは各自違うと言われていますが、私の場合、唯一大丈夫だったのが、「しょうが味」と「バナナ」と「冷たく冷やしたヨーグルト」。しょうがは前から好きだったけど、バナナとヨーグルトは元々はそんなに好きなものもなかったので意外でした。

バナナにはビタミンB6が豊富に含まれていて、ビタミンB6はツワリに効くんだそうです。どーしてもベッドから起きられない位苦しい時も、バナナをひとかじりして、少し良くなっているスキに、なんとかその勢いでレッスンや練習、夕飯の用意などを一気に終わらせたりしていました。バナナ様様です。

あと、お茶も水もダメだった頃、唯一飲めた飲み物が、オレンジジュース。しかも生オレンジジュースとか、トロピカーナとかのちゃんとした100%オレンジジュースとかではダメで、あのちょっと安っぽい酸味のある「濃縮還元100%オレンジジュース」でないとダメという奇妙な味覚になっていました。ちなみにグレープフルーツジュースだと酸味が強過ぎてNGでした。

--------------------------

妊娠中につわりの影響で特定のものがやたら食べたくなることを、イギリスではCravingといいます。こちらで「妊娠した」と誰かに言うと、「予定日は?」とか「性別は分かった?」とかの質問の後に、何故か必ずといっていいほど「Cravingは?」と聞かれました。

一般的によく言われている「Craving」は、日本と一緒で、氷をかじりたくなるとか、ケンタッキーばかり食べたくなるとか。

ひどいパターンだと、紙とか粘土とかお風呂の水を無性に飲みたくなるとかいう人もいるらしい。

私の場合、一応「食べ物」の範囲内で収まっていたので、そこまで寄食症にはならなかったのですが、奇妙なものに走ってしまう気持ちはよーく分かります。

何せ、とにかく味覚そのものがおかしくなるのです。

口の中が、常に金属みたいな変な味がしているので、何か食べた時の味も今までと違うし、食べ物を飲み込んで後味が無くなると、またすぐにその金属みたいな気持ち悪い味が口に広がるので、とにかくその口の中の「変な味」を消すためには、今はこの食べ物しかないのだ!この食べ物を今すぐ食べよ〜!という妙な使命感(?!)で脳が支配されてしまうのです。

そしてこの「Craving」は、妊娠中ずっと同じというわけではなく、同じ人でもどんどん変化していくことも多いらしいです。

私は最初の頃は、基本的に殆ど食欲がなかったので、「やたら食べたいもの」というよりも「これだったら唯一食べれるもの」という感じだったのですが、だんだん食欲が回復するにつれ、「食べれるもの」もどんどん変わっていきました。

ちなみに私の「Craving」の変遷は、

バナナ&ヨーグルト → しょうが味のもの → 何故かクルトン(シーザーサラダやスープに乗せるカリカリのあれです) → 冷たいすし飯(お刺身の部分はいらない)→ 油っこいフライ → トマト味のもの etc

「トマト味のもの」がブームだった時には、夕飯の食卓に、オムライスと、トマトサラダと、トマト味スパゲッティを同時に登場させてしまったことも。私の寄食に付き合ってくれていた夫、申し訳なかったです・・m(_ _)m

あと、すし飯がブームだった時期のある日、近所の某日本食レストランで、ちらし寿司を頼み、上のお刺身は夫にあげて、お寿司のすし飯の部分だけ食べながら「このすし飯最高!!!美味しい〜(ToT)」と感嘆の声をあげながら食べていた時のこと。 夫いわく、普通の味覚からすると、かなり微妙な味だったらしいのですが、横の日本人のお客さんが私が涙ながらに感激しながら食べている様子を見て、よーーっぽど美味しいちらし寿司と思ったのか、同じ物を注文してしまいました・・。 つわり中の妊婦の「おいしい」は全くアテになりませんので皆さんご注意を・・。


<妊娠5ヶ月〜7ヶ月>

そして5ヶ月頃になって安定期に入った頃に、徐々に吐き気が収まってきて、「吐けないづわり」から「食べづわり」に徐々に変化。食べづわりとは、お腹が空いて来ると吐き気がするというもので、ちょこちょこ何か口に入れていればなんとかしのげます。食べ過ぎるとそれはそれで気持ち悪いので、小分けにしたクッキーとか小さなおにぎりをかじっていました。でも、味覚は比較的正常に戻ってきたし、お茶や水も飲めるようになってきたので、ピーク時よりは遥かにラク!!

その後、午後15時以降気持ち悪くなるという軽めのつわりが、延々7ヶ月頃まで続き、あの船旅行に行った辺りでようやく良くなった感じです(代わりに食中毒になりましたが・・汗)


<妊娠8ヶ月以降>

8ヶ月以降は、やーーーっと夕方以降の吐き気も消えました!

臨月に入った今は、お腹が重いとか寝苦しいとかいう辛さはあるものの、味覚はすっかり戻り、ゴハンは美味しく食べれるということで、ある意味妊娠中の中で一番ハッピーに過ごしています! 妊娠後期は子宮が胸のすぐ下まで来ていて、胃のスペースが狭くなって肋骨を圧迫しているために、ちょっと食べ過ぎると食後に猛烈な肋間神経痛に襲われるのですが、それでもあのつわりの辛さに比べたら何倍もマシ。どうやら私は「痛み」よりも、やたら「吐き気」に弱いタイプみたいです。(といっていても陣痛に耐えられるかは自信がありませんが・・)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


<<つわりに効く方法 〜私の場合〜>>


つわりがピークの妊娠2ヶ月〜4ヶ月の頃、ワラにもすがる思いで、少しでもつわりがラクになる方法をネットで検索していました。人によって克服方法は全く違うと思うのですが、あくまでも「私の場合」ということで、つわりに効いた方法をご紹介させて頂きたいと思います。

これから妊娠される方や、偶然検索で引っかかった方など、どなたかの参考に少しでもなれば幸いです。



<一番ピークの辛い頃>

●まっすぐ仰向けになった状態での腹式呼吸が効く!

何も食べれず飲めず話もできず、ベッドに横になっても寝返りをうつこともできず、どの体勢になっても吐き気が収まらずに辛い!!という時、つい枕やふとんにうずくまって「ううう」と唸りたくなってしまいますが、意外にも「呼吸法」が役立ちました。 意外ですがまっすぐ仰向けに大の字になって、ゆっくり複式呼吸で「ふーーーっ」と呼吸をすると、少しラクになります。「うっ」と来た時はしょうがないのですが、吐き気の波が少し去ったほんのわずかな隙でも、まっすぐ仰向けになってゆっくり深呼吸をすると大分落ち着きました。


<少し良くなった頃>

●バナナなどのビタミンB6が効く! 温かくてダメな場合は冷たくする

私の場合、「バナナ」やビタミンB6のタブレット、しょうがは、明らかに効果があった気がします。あと、ゴハンやおかずなど、あたたかいと食べれないものも冷たくすると少し食べれる場合がありました。


<もう少し良くなって、外出する時など>

●生のレモンを携帯して爪で皮を傷つけて香りを嗅ぐ!

ブラジル人の友達から、「ブラジルでのツワリ対策」としてもらった情報です。生の皮付きレモンを丸ごと一個常に持ち歩き、車に乗っている時や歩いている時に、気持ち悪くなったら、皮を爪で少し押して傷つけ、香りをかぐという方法です。生のレモンの香りがフワーーっと広がって、少しだけラクになります。妊娠5、6ヶ月頃の、ダラダラ続いていたツワリの頃にすごく役になって、常に外出にはレモンを携帯していました。


あくまでも「私の場合」ですが、少しでもどなたかの参考になれば嬉しいです。


そんな訳で、私としては辛いツワリだったけれども、妊娠悪阻で栄養失調になってしまい24時間点滴で入院している方々から比べると、ずっとマシな方だったのだと思います。それに、振り返ってみると、つわりがあったからこそ、安定期に入る前に色々動きすぎたり無茶なことをしたり・・というのを防げていたのかもしれないなと思うし、そう思うと結果的に赤ちゃんをしっかり守っていてくれたツワリに感謝です。


次回は「胎動変遷記」を書きたいと思います(^o^)/


このブログの著者朝岡さやか、オフィシャルHPはこちら↓

つわり変遷記_e0030586_1210834.jpg
ピアニスト朝岡さやかオフィシャルサイト
http://sayakaasaoka.com

by sayaka-blmusic | 2010-12-18 07:48 | イギリス妊娠出産育児
<< 胎動変遷記&音楽の拍子と胎動の... 「さよならピアノ」と「巣作り本能」 >>