今日から妊娠35週。あと1週間で臨月です。
私の出産予定のNHSの病院では、週に一回、日曜日の昼に、Labour Ward(病院の分娩棟)を見学できる無料ツアーがあります。エコー検診などでは何回か病院自体には来たことがありますが、出産病棟は普段は関係者以外は入れないので未知の世界。予め見ておいた方が心の準備もできるし、と思って行ってみました。 ![]() NHSのRoyal Free Hospital。この辺りでは一番大きな国立の総合病院です。私を含め、この地域周辺に住む妊婦は、プライベート病院や、その他の施設をあえて選択しない限りは、基本的にこの病院で出産することになります。 休日だったので夫も一緒に来てくれたのですが、いざという時の、駐車場の場所や、病院内での分娩棟への行き方も一緒に確認できて良かったです。 でも、見学ツアー自体は女の人ばっかりかもね・・二人一緒でも大丈夫かなぁ心配しながら行くと、 ![]() なんと、この日の参加者、一人残らず全員が夫連れで、夫婦での参加でした!!びっくり!! そういえば最近日本で発刊された父親育児雑誌「イクメン雑誌 FQ JAPAN」の発祥がイギリスらしいけど、さすが発祥の地・・(^-^;) そして、病棟内見学開始。 <1. Triage> まずは、陣痛が始まって病院に着いたら最初に行く「Triage」という部屋。 「陣痛が始まって」といっても、この国のNHSでは、かなりギリギリまで自宅待機をすることが求められるので、母親学級で言われた指示では、陣痛が3分間隔位になるまでは家で待機、その後病院に電話で連絡して、OKと言われたら病院に来てもいいとのこと。陣痛間隔が3分間隔位より長い時には、たとえ破水していても、家に一旦追い返されるそうです。ひえー。でも、実際、慣れた環境の家でギリギリまで待機していた方が、お産もスムーズに進み易いらしいし、病院の病室数にも限りがあるので、確かに理にかなったことなのかもしれません。 ということで、この「Triage」の部屋は、家に追い返されるか、それともそのまま分娩室に移れるかが判定される場所。 「Triage」の意味自体を調べてみたらフランス語が語源で「重症度判定検査」という意味らしいです。なるほど・・。 <2.Labour Ward(分娩室)> そして、次に、いよいよLabour Ward(分娩室)へ。 ![]() 思ったより綺麗でびっくり! 全て個室で、それぞれの部屋にお風呂とトイレも付いています。日本でいう「陣痛室」と「分娩室」を両方兼ねた部屋に当たると思います。プライベートの病院だったらもっと豪華だと思いますが、国立病院で、無料で出産できてこの部屋だったら、もう十分過ぎるほどです。基本的には助産婦さんが1対1でずっと付き添ってくれるそうです。 ちなみに、この病院は、Labour Wardは5部屋、Labour Wardより設備がやや簡易式のBirth Centreが3部屋あります。Labour Wardは主にEpidural(無痛分娩)を希望する人が優先的に入るらしく、こちらの部屋の方が多いということは、やはりイギリスでは、無痛分娩が多数派というのは本当みたいです。 無痛分娩もですが、水中出産もイギリスではとても多いです。ただ、この病院で、水中出産用のプールがあるのは、一部屋のみで、その日の状況次第で早いもの勝ちになってしまうようです。 ということで、じっくり見させてもらったLabour Wardですが、この部屋にいることができるのは、出産直後まで。 この国では、出産直後になんとシャワーをこの部屋で自分で浴び、ここを退室しなければいけません。日本だったらシャワー許可が出るのは数日後からなので、直後の自力でのシャワーというのはどうなんだろう、体力持つんだろうか私・・。というか出産直後のフラフラの身体でシャワーを浴びれるイギリス人の体力って一体・・。 <3. Postnatal Ward(産後病棟)> そして、出産してすぐシャワーを浴びた後に移動する、Postnatal Ward(産後病棟)を見学。こちらはカーテンで仕切られた相部屋です。 ここには1週間ほどゆっくりのんびり入院・・ではなく! 初産婦で約24時間前後、経産婦だと、産後約6時間後から退院開始だそうです(帝王切開の場合は除く)。日帰り出産という噂は本当でした・・。 でも、説明してくれた助産婦さんの口ぶりでは「24時間後から晴れて退院でき ますよ〜(ニコニコ)」という感じだったので、恐らく、イギリス人は、一週間も入院しているよりも、一日でも早く住み慣れた自宅に戻りたいという人が多いのかもしれません。(実際、自宅出産を希望する人も多く、サポート体制も整っています) ということで、今日見学した限りでは、施設もとっても綺麗で、かなり細かいところまで説明してもらったので、とても安心しました。しつこいようですが、これらが全て無料サービス(自然分娩でも無痛分娩でも水中出産でも、変わらず無料)というのは、やっぱり本当に素晴らしいと思います。 出産直後に自力でシャワー浴びたり、24時間で自宅に戻る体力があるかどうかは不安ですが、まぁ、遊牧民族は、出産直後に移動を始めるっていうし、それに比べたらずっとマシだなと思うことにしました(^-^;) ![]() 最後に、私の担当のMidwife(助産婦)Orliと記念写真。妊娠して今までにいたる毎回のMidwife検診も、週に一回通っている母親学級も、全て彼女が私の担当だったのですが、たまたま今日のツアーも彼女が担当でした。Midwifeにも色々いて、合わない人にあたると、妊娠中ずっとイヤな思いをしてしまう人もいるようですが、彼女は本当に素敵な女性で、説明もとっても分かり易くて上手だし、いつもニコニコ笑顔で優しく、本当に素晴らしいMidwifeに恵まれたなぁと感謝です。
by sayaka-blmusic
| 2010-11-30 01:42
| イギリス妊娠出産育児
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