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レコーディング無事終了! その1 


今回の一時帰国の重要な目的であるレコーディングが無事に終了し、
先週末無事にロンドンに戻ってきました。

今回のレコーディングの収録曲は、
実はラフマニノフの曲ではなく、全曲自分自身の作曲したオリジナル曲です。


昨年11月末の再渡英後しばらくして、念願のピアノが家に到着し、
嬉しくて嬉しくてずっとピアノを触っていた年末頃に、ふと自分の曲を作ってみたくなり、
心の中に湧き上がってきたシンプルなテーマを元に5分位のピアノソロ曲を一曲作ったことがきっかけでした。

そして1曲目が完成した次の日には、早速2曲目に取り掛かり・・・と、
自分でも不思議な位止まらなくなり、その後、ブリストルのコンサート準備などと平行してオリジナル曲の作曲を続け、5月位までにピアノソロ曲約20曲が出来上がりました。 

私にとっては、作曲の作業というよりも、
新たなロンドン生活の中で、イギリスや日本、そして自分自身を見つめ直したりしながら感じたことを、そのまま音にしている感じで、丁度このブログを綴るのと同じような感覚だった気がします。

オリジナル曲を書き始めてから、
私の中で長年抱いていた「音楽」への概念がガラガラと音をたてて変わっていきました。

表現したいイメージがまずあって、その為にメロディや和声やリズムがあり、それを表す為にテクニックがある。作曲を自分自身でしてみると、当たり前過ぎる位当たり前のその大前提を、26年間もピアノを弾きながら、こんなにも痛感したことは初めてでした。 
今までは、ともすると、「まず音を譜読みして、弾ける様にして、余裕があれば和声分析をして、余裕があれば曲のイメージを考える・・」などという正反対の順番で音楽と向き合ってしまうことも多かった気がします。

以来、ブリストルのコンサートなどの為にラフマニノフの曲等を練習していても、全く楽譜の見方が代わり、ラフマニノフはどうしてこの音を書いたのだろう、どんな音色や気持ちをイメージしていたのだろう、というところから自然と向き合うようになり、和声や曲の作りに対する見方も日に日に変わっていった気がします。

当初は、オリジナル曲でCDレコーディングをするなどとは夢にも思わず、
ただただ夢中になって書き溜めていっただけだったのですが、
そんな中、コンポーザー・プロデューサーとして長年世界的に活躍されているYONGENのお二人(亀井登志夫氏・亀井知永子氏)がCDプロデュースをして下さることになり、
春頃から打ち合わせを重ねながら準備をし、冬から約20曲作曲したうちの17曲を今回レコーディングさせて頂くことになりました!


その2に続く。
by sayaka-blmusic | 2009-08-18 17:17 | 作曲活動関連
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