好きなピアニストについて

友達の結婚式や自分自身のレコーディング等の為に、先週末から日本に一時帰国しています。毎年何故かこの日本の一番蒸し暑い時期に一時帰国・・・・(^-^;) 暑すぎです、ニッポン。今回の滞在は八月半ば頃までの予定です。

ところで今日は私の好きなピアニストの話を書いてみようかなと思います。ピアニストといってもクラシックの好きなピアニストはもちろん沢山いるのですが、今日はあえてクラシック以外で好きなピアニストについて書いてみようと思います。


まず一人目はキースジャレット (Keith Jarrett)
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私にキースジャレットの存在を教えてくれたのは、意外にも桐朋在学中に支持していたピアノの先生です。 当時はまだ音大の教授といえば「クラシックを聴きなさい~クラシック以外は聴いちゃダメ~~」的価値観の先生が多い中、「彼のピアノは本当に素晴らしいから是非聴いて!」と門下生全員の前で先生がかけてくれたのが、この世界的大ヒットとなったケルンコンサートのCD。自由自在に音色を使い分け、限りなく優しいのに、同時に心にぐさりと突き刺さるような音・・。普段数ヶ月かかって一つの曲に取り組み、それでも音色のコントロールだとか内声のバランスのとり方とかうまくいかないのに、完全即興でこんなにも素晴らしい神がかったような演奏をしているということに、当時の私は相当衝撃を受けました。その先生いわく 「クラシックでも、何百回も練習した曲でも、こんな風に一音一音が今この瞬間に生まれ出てきたかのようなインスピレーションで弾くのが理想なのよ」と教えてくれました。 完全即興のコンサートアルバムといえば、彼の「パリ・コンサート」のCDの一曲目の完全バロック風の即興演奏も素晴らしいです。

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その後しばらくたって、タワレコで一人で試聴していた時に、涙が止まらなくなってしまったのが上のアルバム「The Merody at Night with You」。キースジャレットが病気で活動休止していた後の復帰作です。とことんシンプルな音使いなのに、一音一音が心にじわーーっと染み入ってくる。夜に部屋で一人で聞きたいアルバムです。



次にご紹介したいのが、ボブ・ジェームズ (BOB JAMES)
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フュージョン系では大御所のピアニストです。高校の頃に友達にFOURPLAYのCDを借りたのがきっかけで彼の存在を知りました。 当時のFourplayのメンバーは、ボブジェームズ(キーボード)、リー・リトナー(ギター)、ネーザン・イースト(ドラム)、ハーヴィー・メイソン(ベース)と大御所ぞろい。1998年にリーリトナーが脱退し、代わりにラリーカールトンが加入しています。個人的にはリーリトナーが参加していた頃のアルバムの方が好きです。

ミルフィーユみたいに繊細に重なり合うサウンドが、なんてお洒落なんだろう!と一気にハマり、大学時代(桐朋でなくてICUの方)は大学の友達と一緒にFOURPLAYのコピーバンドもやっていた程。特におすすめはELIXIRというアルバム(写真左上)。ぱっと聴いた印象はおそらく「地味」と思うかもしれませんが、聴けば聴くほど新しい発見がありズブズブはまってしまうというスルメ的アルバム。その中でも「Magic Carpet Ride」という曲は地味お洒落スルメ曲の究極です。

その後、FourplayのピアニストであるBob JamesのソロCDを買い始めてみたらこれも本当に良くて、またクラシックから現代音楽、映画音楽まで幅広く手がけていることにも驚きました。どれも好きなのですが、私の一番のお気に入りは写真右上「JOY RIDE」というアルバムです。 彼のアドリブは、これでもかというほどペンタトニックスケールのみを駆使したソロなのですが、それが逆に彼独特の色になっていて、また軽やかなタッチや、コロコロと跳ね回るような音の質感は誰にも真似できないものだなと思います。ドライブのお供にオススメです。




最後にご紹介したいのは、ジェフ・ネルソン (JEFF NELSON)
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Jeff Nelsonについては・・・、彼のピアノの音を思い出すだけで涙が出て来きます。彼はゴスペル・ワーシップ系のピアニストで主にアメリカのチャーチ等で演奏しているようです。このアルバム「PRAYER SONGS」はその名の通り、「祈りの曲」で、別室で様々な人達の祈りをヘッドフォンで聴きながらその場で即興演奏をする、という特殊なレコーディング状況で録音されたものです。

ヒーリングミュージックととても一言ではくくることのできない、計り知れない力を持ったアルバムです。 淡々と続くアルバム2枚分の即興演奏は、理屈抜きに、心のひだに限りなく優しく入り込んできてくれる感覚がします。

私自身、今までで一番辛いことがあった時期、何か音を聞くと心に刺激が強すぎて何の音楽も聴けなかったのですが、唯一聴くことができたのが彼のアルバムでした。彼の音を聴くと、いつでも心があるべき場所に戻れる気がします。彼のCDは他にも色々出ていますが(このCDの続編の3.4も出ています)ダントツおすすめはこの「Prayer songs 1,2」です。




世の中色々なジャンルの音楽があるけれど、それがクラシックであろうとジャズであろうとフュージョンであろうと、その人の中に溢れ出るイメージを音にした時にそれは一つの音楽になって、同じ周波数をキャッチする誰かの心に伝わっていくのだと思う。

いつの日か私も、たった一人の心にでも、一音でも、そんな音を届けることのできるピアニストになることができたら・・と心から思います。


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ご参考までに、上記記事に登場したおすすめCDが購入可能なサイトへのリンクです。

キースジャレット
「The Koln Concert」
「The Merody at Night with You」

Fourplay
「ELIXIR」

ボブ・ジェームズ
「Joy Ride」

Jeff Nelson
「Prayer Songs 1&2」
by sayaka-blmusic | 2009-07-25 15:54 | ひとりごと
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