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卒業式!!

6月29日。今日はロイヤルアカデミーオブミュージック(英国王立音楽院)の卒業式でした。
ついこの間、入学したばかりのような気がするのに、気がついたらもう卒業。
本当にあっという間の、でも本当に充実した一年間でした。

私の在籍していた大学院過程Performance Diplomaコースは
通常2年間のコースなのですが、
規定の試験さえ全てパスすれば1年で卒業することもできるので、
2年目はコンクールやコンサート等、イギリスにいながら色々なことにフリーな状態で挑戦してみ年に充てたいと思い(&2年目の学費節約の為)
色々悩んだ末、1年での卒業を選択しました。

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卒業式の会場はアカデミーの真正面にあるSt.Marylebone Parish Churchという大きな教会。これまでは(大きな教会だなぁー)と思いつつも中に入る機会がなく前を通り過ぎるだけだったので、足を踏み入れるのはこれが初めて。
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Anglican Church独特の、カトリックとプロテスタントが融合したような独特の雰囲気の装飾で、天井などもとても美しいです。

ロイヤルアカデミーブラスアンサンブル(管合奏)とオルガンの音色で卒業式がいよいよ幕開け。

滅多に聞けないブラスアンサンブルとパイプオルガンの荘厳な融合、

に聞きほれる余裕もなく、

私がひたすら気になっていたのは、
慣れない黒ガウンと四角いハット。。。

ガウンからかぶせる赤と黄色のフードが肩幅と合わなくて
戻しても戻しても、どーーーしても肩からずり落ちまくりる。
頭のハットもサイズが合わず、ピンで留めてもすぐ落ちる。

落下防止のため必死に頭を傾けないように平行に保ってたら、
だんだん頭が痛くなってきた上に、三半規管がおかしくなってきたのか気持ち悪くなってきた。うーー。

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学部卒業生、大学院卒業生、1人1人名前が呼ばれて卒業証書が手渡されていく。
このあたりは日本の卒業式ととてもよく似ています。

卒業生は大学、大学院全て含めて200人くらい。
普段はピアノ科とせいぜいバイオリン科やチェロ科の人としか交流がないので、
こんなにアカデミーにはたくさん学生がいたんだと今更ながら驚く。
ミュージカル科、メディア&応用音楽科、ジャズパーカッション科、などなど
クラシック以外の分野の音楽学生もたくさんいる。
もしもう一年在籍していたら、こういうクラシック専攻以外の人達ともコラボレーションしてみたかったな。。。

卒業証書授与の合間には、過去にロイヤルアカデミーを卒業して現在活躍している有名アーティスト達に贈られる賞の授賞コーナーもありました。
今年はRock界で活躍しているAnnie Lennox(アカデミーの学生だった時はなんとフルート専攻だったらしい!)「ノッティングヒルの恋人」の映画サウンドトラックなどを担当したTrevor Jones氏(アカデミー作曲科の卒業生)などが受賞。
私は恥ずかしいことに殆ど名前を知らなかったのでへぇーと思って拍手してただけだったのですが、周りのみんなは立ち上がって写真を撮ったり歓声上げたり大騒ぎ。


卒業式のラストのプログラムは、
Outstanding studentships in 2005/2006の発表。
今年の卒業生の中から特に優秀だった生徒何人かに対し、賞が贈られるのですが、
The Vice-Principal's Special Award(副校長特別賞) で
「Sayaka Matsumoto!」
と呼んで頂いた時は、本当に本当に嬉しかったです。

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ずり落ちるフード&ハットと格闘しながら受賞。。
特にファイナルリサイタルでの演奏を評価して頂けたみたいです。
大好きなラフマニノフで評価して頂けたのは、やっぱり何より嬉しかったです。

ちなみに、全学科全コースの中で一位の卒業生に与えられる
「The Queen's Commendation for Excellence」(女王の推賞)は
バスーン(ファゴット)科のChristopher Cooperさんが受賞されました。



卒業式が終わって教会の外に出ると、ロンドンでは珍しいくらいの一面の青空。

ああ、これで本当に終わったんだな・・・卒業なんだなぁ、と実感。

今まで、小学校、中学校、高校、大学といくつもの卒業式を経験してきたけれども、
こんなに頭の中に「感謝」の二文字が溢れてきたのは初めて。

慣れない初めての海外生活も、ロイヤルアカデミーでの学校生活も、
本当に色々な人に支えてもらったお陰で、何とか一年間生き延びてこれたんだな、と思います。

本当に素晴らしいレッスンをし続けて下さった担当教授のChristopher Elton先生や、
特別教授のSatz先生、モーツァルトを特訓してもらったDaniel-Ben Pienaar先生、
室内楽のMicheal Dussek先生、
日本から見守ってくれていた家族や友達、
イギリスに来てからずっと支えて応援してくれた方々や、出張レッスンで教えている子供達、
ブログのコメントやメールを通していつも応援の言葉をかけて下さった方々、
本当に本当に、心から感謝の気持ちでいっぱいです。

私自身は今後はまだしばらくロンドンに滞在して、
個人レッスンでピアノの勉強をしたり、子供達へのレッスンの仕事を続けながら、
ヨーロッパ内のコンクールに挑戦したり、色々なメンバーと室内楽を演奏していきたいと思っています。

当面の目標は9月末のイタリアのコンクール。
国際コンクールは2001年の仙台国際コンクール以来なので本当に久しぶりですが、
なんていうか、今までともまた違う新しい気持ちで挑戦できそうな気がする。


まだまだ先の見えない手探りの人生だけど、
いつでも感謝の気持ちを忘れずに、
今しかできないことを精一杯、頑張っていきたいと思っています。
by sayaka-blmusic | 2006-06-30 23:46 | ロイヤルアカデミー学校生活

QUEENミュージカル 「WE WILL ROCK YOU」

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先週金曜日に、モーツァルトの校内コンサートも終わり、
無事アカデミーでの本番を全て終了。
先週末は、自分へのごほうびも兼ねて、ミュージカルに行ってきました。

今回観たのは、2002年のロンドン初演以来世界中で大ヒットしている、
全編全曲QUEENのロック・ミュージカル「WE WILL ROCK YOU」。
会場はTottenham Court RoadのDominion Theatre。

正直私、今までこの「WE WILL ROCK YOU」のミュージカルって、
ミュージカルというよりQUEENの単なるカバーライブみたいな感じだろうと勝手に勘違いしていたのです。
なのでミュージカル大大大好きな私にもイマイチ興味がわかず、
しかも自宅から徒歩圏内の劇場でやっているにも関わらず、
いつもフレディーマーキュリーの金色の像を横目に通り過ぎるだけだったのですが、

実はこのミュージカル、
なんと近未来の世界を舞台にしたコメディらしい!!という噂を聞き、
QUEENの歌と近未来コメディという意味不明のギャップに、俄然魅力を感じてしまった私。

行くと決めたらまずは格安チケットを探すために、Leicester Square駅周辺のチケットショップへ。ウェストエンドの中心であるこの駅はミュージカルのチケット安売りショップが乱立していて、当日のショーでも通常の約半額(大抵のミュージカルなら20ポンド前後からある)でチケットを買うことができます。(ただし高い席しか扱っていない業者もいるので、数件尋ね歩いて値段比較をした方がいいかも)

無事チケットを購入し、
Dominion Theatreへ。
ロック爆発のミュージカルなのにも関わらず、
客層の幅は意外に広く、若者から中年世代、白髪の夫婦までいる。
公演開始から5年目にも関わらず会場はほぼ満席!


(以下、あらすじ内容ネタバレ有)
時は2046年、コンピュータによって世界を支配しようとする
グローバルソフト社のCEOキラークイーンによって世界が統治され、
人々は画一的な考えを持ち、音楽といえばコンピュータで作られた音楽を聴くのみ。
自発的に音楽を作ることは禁止され、楽器を持つことも許されない世の中。
歌を歌ったり、音楽にまつわる活動をしようとしたりすると即行で秘密警察によって逮捕され、洗脳されてしまう。
そんな中で、若者ガリレオとスカラムーシュ、そして密かに地下活動をしているボヘミアン達が立ち上がろうとする。しかし秘密警察にアジトが見つかり取り押さえられかけたところを、ガリレオとスカラムーシュは逃げ切り、伝説の楽器を求めて、ヒッピーのポップと共に楽器の隠し場所へ向かう。
しかしそこは既に廃墟に・・・。
伝説の楽器は手に入らないかも・・と失望しかける3人。
しかし、「楽器はなくても音楽は奏でられる!!」とガリレオが自分自身の体を使って刻み始めたリズム、
それこそが「WE WILL ROCK YOU」の曲。
そのパワーによって廃墟の門が突然崩れ、中から伝説のギターが現れる。
伝説のギターを手にとって再び歌い始める3人。
このエネルギーによって、キラークイーンによる人々の洗脳が溶け、
世界はロックの魂を取り戻していく!

というような単純明快なストーリーなんですが、
現代時事ネタもうまく盛り込んだコメディに仕上がっていて劇としても本当に面白かったし、
何よりやっぱり全編通して散りばめられたQUEENの名曲の数々が
それぞれぴったりのシーンで挿入されていて、これがもう最高でした。

しかも俳優さんたち一人ひとりの歌が素晴らしすぎ!!
特に主役ガリレオ役のPeter Johanssonがめちゃくちゃ上手かった。
コンピュータで世界を統治しようとするキラー・クイーン役のMazz Murrayもすさまじい迫力だったし、あと生バンドの皆さんの演奏も本当に良かったです。

最後は観客全員で、手拍子&足踏み付の「WE WILL ROCK YOU」!
そして「WE ARE THE CHAMPION」の大合唱。


何ていうか、物凄いパワーに圧倒されて帰ってきました。

うーん、このミュージカル、QUEENの歌をそこまで詳しく知らない私でもこれだけ楽しめるってことは、QUEENファンの人達にとっては、ほんとたまらないだろうな、と思う。


で、なーんんと!
タイムリーなことに、
今日のネット芸能スポースニュースによると、
日本でも2006年11月16日から「WE WILL ROCK YOU」が公演されるとのこと。
歌舞伎町のコマ劇場らしいです。
http://www.wwry.jp/index2.html
(昨年2005年の日本公演が大成功だったので今年もまたやることになった模様。
ちなみに今年はフレディマーキュリーの生誕60年、没後15年にあたるそうです)


ちなみにロンドンでは7月から、
あの「ザ・ロッキー・ホラー・ショー」のミュージカルが再演されるらしい!!!
もうーー楽しみでしょうがないです。
昔あれの映画版が大好きで妹あすかと一緒に繰り返し見てたなー。
あのB級っぷりが大好き。

ロンドン一年目はあまりの忙しさ(とお金の無さ)に、
殆どミュージカルには行けなかったので、
今年こそは、ロンドンにいる間に一つでも多くの作品を観てみたいです。
by sayaka-blmusic | 2006-06-27 06:01 | ロンドン音楽事情

留学生インタビューにミッシェル出演!&イギリスの夏至

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このブログでもすっかりお馴染み(?)の、
アメリカからのチェロ留学生、ミッシェルに、
妹と二人で運営しているクラシック総合情報サイト「ボーダレスミュージック」内の
音楽留学生インタビューコーナーに出演してもらいました!

ミッシェルのかわいーい写真も初公開なので、
是非インタビューをのぞいて見て下さい (^-^)

留学生インタビュー 第5回 with Michelle So
http://www.borderlessmusic.com/blmusic/ryugaku/


それにしても翻訳って、すごい難しいのね。。
相手の言おうとしていることを忠実に日本語訳しようとすると
不自然な日本語になってしまうし、
かといって日本語としての自然さを重視すると、
せっかくの相手のニュアンスを消してしまいそうになるし。
 
今まで翻訳小説とか読んでる時に、
この日本語変!とか不自然!とか勝手に思っていたけど、
いざ自分でやってみると、本当に難しい作業なのだなと実感。
うーん、本当に勉強になりました。


ところで、昨日6月21日は夏至。
ロンドンも、一年の中で最も日が長くなる日。
上の写真は部屋の窓から写した6月21日夜22時のロンドンの空。
22時でもうっすらと空が明るい感じで、まだ完全には暗くなりません。
一年中この季節だったら最高なのに。

今日を境に徐々に日が短くなって、ついにはまた
昼15時半に暗くなる状態に戻っていきます。。。(T-T)
by sayaka-blmusic | 2006-06-22 22:42

くまのプーさんとヒーヴァー城

ピアノの生徒さんのお母様に誘って頂いて、
イギリス南部、ヒーヴァー城への半日ツアーに行ってきました。

早めについたので、
ヒーヴァー城の近くにある、くまのプーさんの故郷の村に少しだけ寄ることに。
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村の一角にある、Pooh Corner Shop。ここはプーさんグッズがたくさん売っています。
時間があれば、近くにあるAshdown Forest(くまのプーさんの舞台となった実在の森)」の散策をして、有名な「Poosticks Bridge」に行くことができたのですが、今回のメインはヒーヴァー城なので、ここは車から景色を見るだけ。
でも、車の窓から見えるのどかな村の景色も、とてもほのぼのとしていて、今にも本当にプーさんが出てきそうな感じでした。

プーさんの村からほんの数分でヒーヴァー城に到着。
ヒーヴァー城は、今までに見てきたイギリスのお城とは、また違う雰囲気。
なんていうか、カントリー風な景色の中に、自然と溶け込んでたたずんでいる感じなのです。
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上の写真はお城の正門。壁のツタが趣きがあってすごく綺麗です。この部分は、1270年に建てられたものらしいです。

で、そのお城のすぐ横に、
下の写真のようなカントリー風の素敵なハウスがたくさん!
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ちなみにこれは「The Tudor Village」というもので、
20世紀に入ってからお城を買い取ったAstor氏が後にゲスト用に建てたものらしいです。
現在は超高級ホテルとして使われているのだとか。一つ一つのコテージにそれぞれの趣きを出すために、あえて違う建築家によって建てさせ、しかもチューダー様式の建築を完璧に再現させているらしい。うーん、そりゃ超高級になるわけです。。。

お城の正門をくぐると、お城の門は石垣でがっちりしているのに、
お城の内部は、なんといきなりチューダー様式(15~16世紀の建築様式)!!
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なんていうか、いい意味でお城っぽくなくて素敵!!ちなみにこの部分は、本当にチューダー時代に立てられたものだそうです。

お城の内部は、ヘンリー8世と、2番目の妻、アン・ブリーンに関する展示を中心とした、肖像画や美術品、家具などの展示。当時の子ども用食卓いす(!)や、棺おけ台、など面白い展示物も、さりげなく置いてあって興味深かったです。

私、正直今まで、イギリスの歴史には殆ど興味がなく、
ヘンリー何世とかエリザベス何世とか、誰が誰だかさっぱり知らなかったのですが、

ヘンリー8世と6人の奥さんたちを巡る、様々な歴史や悲劇を、ガイドのチズムさんから聞いているうちに、すっかりその世界に引き込まれてしまい、急にイギリスの歴史を色々と知りたくなってしまった。イギリス国教会の歴史とか、様々な戦争も、複雑に絡み合った糸でつながっているのね。すごく面白い。

それにしてもヘンリー8世、
妻の侍女であるアンに手を出して、元の妻と離婚後アンと再婚(産まれた娘がエリザベス1世)し、反対した教皇と断絶するためイギリスごとプロテスタントの国に変えてしまう。
さらに、そんな無茶をしてまで結婚したアンを、結婚数年後、
「兄と浮気をした」と勝手に決め付けて、なんとロンドン塔で死刑に!!!!

ひいいい、無茶苦茶すぎる。

ヒーヴァー城は、そのアンが、幼少期から育ったお城だとのこと。ヘンリー8世はアンに言い寄るために、何度もこのヒーヴァー城に通ったんだそうです。


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お城の外には、大きな湖があるのですが、なんとこの湖、お城を買い取ったAstor氏が莫大な費用をかけて作った人口の湖だとのこと。その周りには、イタリアから持ってきた石で作られたイタリアンガーデンなどが、美しく整備されて広がっています。一体どれだけの資産があったんだ、Astorさん・・・・。
ちなみにその後、1981年に、ヒーヴァー城はAstor家からナショナルトラストに寄付されたそうです。

あとで色々ネットで調べていたら、
なんとヘンリー8世は音楽にも造詣が深く、彼が作曲したされる曲の楽譜も残っているのだとか。へええー。
↓ここでMIDIも発見!
http://www.luminarium.org/renlit/pastime.htm

この曲からじゃ、そんな極悪非道さは伝わってこないけどなぁ。。。うーん。
by sayaka-blmusic | 2006-06-16 01:03 | イギリス国内旅行日記

野外劇 「真夏の夜の夢」

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生徒さんのレッスンが都合で急にキャンセルになったため、
急に空いてしまった夕方の予定。

せっかくだからどこか出かけようかな、
また近所のRegent's Parkにでもフラフラ散歩に行こうかな、と
Regent's Parkのホームページを見ていたところ、

なんと、毎年恒例のRegent's Parkの野外劇シリーズが
ちょうど今行われているという情報を発見!

しかも今日上演予定の題目は、
シェイクスピアの古典名作戯曲 「真夏の夜の夢」。

この間のファイナル試験で弾いた
ドビュッシーの「妖精パックの踊り」は、
このシェイクスピアの「真夏の夜の夢」に出てくる「パック」という妖精をもとに、
作曲された曲なので、
私にとってこれは本当にタイムリー!!!

試験前は、妖精パックのイメージを、必死に自分の中だけで作り上げて弾いていたのだけど、
今回は、生パック(?!)を見れる大チャンスです。

しかも中学時代は演劇部に所属していたり、
大学時代はミュージカルのサークルに所属していたこともあるくらい、
演劇を見るのが大好きな私。

当日じゃ、さすがにもう満席で埋まっちゃってるかしらと思いつつ、
ダメもとでBox Officeに電話してみたら、
一番安い席(Preview中は8ポンド)も、なんとギリギリ余っているとのこと。

ばんざーーーい!!!


ということで、早速準備してRegent's Parkに向かいました。


「Open Air Theatre」という野外劇場は、
Regent's Park内中心部にあるQueen Mary's Gardensの中にあり、
森の一角を切り取ってそのまま劇場にした感じ。
木々や芝生なども、自然のままセットの一部に生かされていたりしている。

客席外のFood Cornerも、ホンモノの木のツタの中にあったりして、
とても良い雰囲気。
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開演時夜8時のロンドンは、まだ昼間のような明るさ。

写真は開演前の会場内の様子。本当に最近日が長くなってきました。
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「真夏の夜の夢」のお話自体が、森の中で行われている設定なので、
臨場感抜群。

鳥の声も、風の音も、生の音なのか演出なのか
まったく区別がつかない。

10時位になってだんだん空が暗くなってくると、
ライトに照らされた舞台の上は、まさに幻想の世界。

おおまかなストーリーに関しては、あらかじめ把握していたので良かったものの、
細かいセリフに関しては、
ただでさえリスニングの苦手な私なのに、
マイク無しで野外で話す役者達のセリフ(しかも古めの英語表現)を、会場一番後ろの席から聞き取るのは、私にとってはほぼ不可能に近く、まるでギリシャ語かなんかを聞いているような状態でしたが(笑)

それでも、役者達の動きや演技の素晴らしさは充分に伝わってきて、
とっても楽しめました。

特に、職人ボトム役のJohn Hodgkinsonさんはすごい存在感だった!
多いに笑わせて頂きました。
ハーミア役とヘレナ役の女性陣も、愛らしいと同時に可笑しくって、
とっても良かったです。


ところで。

楽しみにしていた肝心の妖精パックですが・・・・。

私的に、
「妖精パック」のイメージって、
すごーく小さくって、華奢で、高い声で
すばしこくて、今にも消えちゃいそうなくらいはかない、

ようなイメージだったんです。

もしくは、
「ガラスの仮面」の始めの方で「劇団つきかげ」が真夏の夜の夢を上演した時に、
北島マヤが演じた、ちょっといたずらっこのおしゃまな妖精パックのイメージ。


が、今回の生パックは、


ごつい。。

素晴らしくごつい。。。。。

まず男性が演じているという時点で驚いたのだけど
(北島マヤの印象が強すぎて、てっきり女性が演じるのだと思っていた・・)、

彼の姿は、
スキンヘッドに上半身ヌード、下半身は黒スパッツ。

その江頭2:50ヨーロッパバージョンのようなパックが、

すごい雄叫びを挙げながら、
縦横無尽に舞台上をかけまわるんです・・・・・・・・。



私の描いていたイメージのパックが

キャッキャッキャッ
パタパタパタ
ぴゅーーーっ

という感じだとしたら、

今回の生パックは、

がはがはがは
ずどどどどどどどど。
ばびゅんっ。


って感じです。。。


いや、でも、それはそれでキャラが完成されていて面白かったし
演技は素晴らしかったので、ナンも文句はないのですが、
それにしてもイメージがあまりに新鮮(?)でびっくりしました(^-^;)


それにしても、
野外劇場って、本当に気持ちいい。
涼しい風に吹かれながら
皆ワインやおつまみを片手に、リラックスして鑑賞。

夏の音楽祭「プロムス」の時も思ったけど、
ロンドンって、一般客が気軽にふらっと立ち寄って楽しめる、
本格的芸術イベントが本当にたくさんある。
しかも席にさえこだわらなければ、数百円~という安さで
一流芸術を楽しむことができるし。

何しろこうやって、肩肘はらずに
気軽な格好で飲み物とかを飲みながらのんびり楽しめるのが本当にいいです(^-^)

一番上の写真は終演後の会場内の様子です。

Regent's Park Open Air Theatreのホームページ
http://www.openairtheatre.org/



※お知らせ
exblogの調子が悪いため、近々ブログの引越しを考えています。
引越しまで、しばらくコメントやトラックバックができなくなりますのでご了承下さい。
個人的なメッセージに関しては、直接メールでご連絡頂ければ幸いです。
by sayaka-blmusic | 2006-06-08 23:45 | ロンドンでの日常生活

ファイナルリサイタル試験無事終了!!!!!

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ファイナルリサイタル試験無事終了!!!!!

やっと終わりました。ロイヤルアカデミーのファイナルリサイタル試験!!!!

*****************
Sayaka Matsumoto
Final Recital

ドビュッシー: 妖精パックの踊り(プレリュードIより)
     喜びの島

モーツァルト:ピアノソナタ K.533/494 F-major 全楽章

ラフマニノフ:「音の絵」Op.39 
      Op.39-1
      Op.39-2 「海とかもめ」
      Op.39-3
      Op.39-4
      Op.39-5
      Op.39-6 「赤ずきんちゃんと狼」
      Op.39-7 「葬列」
      Op.39-8
      Op.39-9 「東洋の行進曲」


Royal Academy of Music Duke's Hall
2nd June 2006 19:00~
******************


思えば、短い準備期間の中、本当に本当にキツカッタ。。。。。(ToT)
絶対に絶対に、譜読みも暗譜も間に合いっこない、と思い、
一時はエルトン先生と、ラフマニノフの音の絵は全曲じゃなくて、数曲省こうかということも相談してた位だったけど、

でも、あきらめないで全曲挑戦して本当に良かった。。。

本番では、
今の自分の精一杯が出せたと思う。

何より、一曲一曲、弾いてる時に、
舞台上でも新たなイメージが沸いてきたりして、
楽しくてしょうがなかった。

ドビュッシーやモーツァルトも大好きな曲だったけど、
特に、やっぱりラフマニノフの「音の絵」の一曲一曲は、
言葉に表せないくらい、大好き。

言葉に表せないからこそ、音で伝えたい思いがいっぱいある。

そういう「思い」や「イメージ」がどの位聴いて下さっている方に伝わったかは分からないけど、少なくとも私の頭の中では、弾いている間中、
私なりの「音の絵」が、いっぱいに溢れそうになってた。

本番の直前の直前まで、
「イメージで弾く」ことと
「ちゃんと弾く」ことの間をグラグラさまよってたけど、

最後の最後で
「イメージ」の方が出てきてくれたみたいです。

本番中、不思議なくらい、
「ちゃんと弾かなきゃ」とか「間違えたらどうしよう・・・」という不安が沸いてこなかった。
「イメージで弾く」ことの威力って、すごいな、と本当に実感。

上手に弾けたとか、そういう満足感じゃなくて、
伝えたいものを、私なりに精一杯伝えきった満足感。

すごく幸せでした。

終わってエントランスに戻ってきたら、
一番前で聴いていてくれたチェロのミッシェルが、
真っ先に抱きついてきてくれて、
「Congratulations!!!」って。

思わず涙が出てきてきそうなくらい嬉しかった。
普段、一緒に音楽を作ってるパートナーに、
ソロを聞いてもらえて、こんな風に言ってもらえるのは、
本当に本当に嬉しい。
しかも彼女は、前日夜も、
プログラムノート(曲目解説)の英語チェックとかも手伝ってくれて、
本当に感謝。。。。

聴きにいらして頂いた皆様、本当にありがとうございました。

今回のファイナルリサイタルは、殆ど詳細を告知していなかったので、
舞台に出た瞬間、たくさんのお客様の拍手で迎えて頂いて、
驚いたと同時にとっても嬉しかったし、たくさん力を頂きました。



試験直前までの準備の(悶絶の)日々を、
思い出しながら日記にしてみました。

ファイナルリサイタル直前日記 No.1 5月30日
 
                 「バーバーチェロソナタの本番」
ファイナルリサイタル直前日記 No.2 5月31日
                 「バーバーチェロソナタの本番その2 ~ スランプ」
ファイナルリサイタル直前日記 No.3 6月1日
                 「プログラムノート作り ~ イメージの練習」
ファイナルリサイタル直前日記 No.4 6月2日 
                 「修了リサイタル試験当日本番直前 ~ 緊張で死にそう・・」


上の写真は、リサイタル本番が終わった帰りに寄ったRegent's Parkの夜9時の夕焼けです。
by sayaka-blmusic | 2006-06-04 21:22 | ロンドン音楽事情

ファイナルリサイタル直前 悶絶日記 No.4 「修了リサイタル試験当日」

ぎゃあああああああ。。。。

ああああ。。。。

ああ。。


悪夢にうなされ、最悪の目覚め・・・・・・・。
練習に向かうものの、全く集中できない。

昨日の夜まではあんなに
「イメージ!!!!」とか思ってわくわくしてたのに、
朝起きたらまた
「ちゃんと弾かなきゃ」病が再発・・・・・・・。

ううううううううこんなんじゃいけないこんなんじゃいけない。

そう思えば思うほど焦ってくる。

あまりの緊張に失神しそうになってきて、
ベッドにパタっと倒れこむ。

私は普段、コンサートや試験などでは、
どちらかというとそんなに緊張しない方なのだけど、
今回のこの緊張の仕方は自分でも異常。。。


本番直前の学校の練習室にて、
ラストの1時間の練習。



暗譜の確認や、間違えそうなパッセージの最終練習とか
「ちゃんと弾く」ための練習をしだすと、
余計緊張してくることは目に見えているので、

「イメージイメージイメージ」
そう自分に言い聞かせながら、ピアノに向かう。


最後までイメージが定まりきらなかった、ラフマニノフ「音の絵」の第2曲目「海とかもめ」、と第8曲目を、もう一度挑戦してみる。

すると、「海」と「かもめ」としかイメージがなかったこの曲が、どんな海なのか、どんな空気でどんな空虚感なのか、突然降ってきたように、イメージがわーーーーーーーーーっと五感でキャッチできた気がした。

これだ!この感覚!!!!!!


「葬列」に続く第8曲目も、突然、
(この曲って、曲全体が「回想」なのかもしれない・・・。)
と思いついたら、
出だしのはかないpのメロディも、ゆらゆらとうごめく左手のハーモニーも、
途中で出てくる右手の、まるで泣いているかのような切ない旋律も、
消え入るように終わるラストも、
不思議なくらいしっくりきた。


大丈夫。きっとできる。きっとできる。

最後まで「イメージ」にしがみつこう。


本番10分前。
未だ緊張で震える手をにぎりしめながら舞台裏へ向かう。
by sayaka-blmusic | 2006-06-02 21:06 | ラフマニノフについて

ファイナルリサイタル直前 悶絶日記 No.3 「プログラムノート作り~イメージの練習」

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ロイヤルアカデミーの修了リサイタル試験では、本番の際に、
演奏だけでなく、自作のプログラムとプログラムノート(曲目解説)を提出しなければいけません。

これは日本の音大では(少なくとも桐朋では)ないシステム。
でも、すごくいいことだな、と思う。
どちらにしろ、自分の弾く曲の背景などについては調べなくてはいけないし、
それを一つのカタチにしてお客様に配る形にする、という作業を自分自身ですることによって、ただ「試験で演奏する」、というだけでなく「演奏会を開く、お客様に聴きに来て楽しんで頂く」
という意識に、自然となっていくし。


前々から、図書館で、何冊も本を借りて、色々調べていたのだけど、
なかなかまとまらず、
今日は試験前日だというのに、朝から夕方すぎまでプログラム作りにかかりっきりで
肝心のピアノの練習は夕方まで1分もできず。。。

最終的にまとめる量は3ページ分くらいなので、そんなに長くないんだけど、
何せ膨大な量の資料から、載せたい情報を厳選するのが大変。

あれも載せたい、これについても書きたい、と思うことがたくさんある一方、
これは書かない方がいいかも。。。ということがあったりで、
なかなかまとまらない。

例えば私の弾く
モーツァルトのソナタK.533/494 F-majorの曲は
実はモーツァルトが友達への借金返済のために慌てて書いた曲なんだそうなんだけど、そんなことプログラムには書かない方がいいしなぁ。。。。

あと、ドビュッシーの「喜びの島」も、
実は不倫の女性との幸せな日々を送っている最中に書いた「不倫ソング」らしいんだけど、
うーん、これもプログラムには書かない方がいいか。。。。


その他にも、調べてて面白かったエピソードをいくつか。


ラフマニノフ「音の絵」Op.39 No.6「赤頭巾ちゃんと狼」

ラフマニノフはこの曲を書いた時に、ちょうど4歳と8歳の子供がいたらしい。
しかも、よく寝る前に子供にお話を聞かせてあげる習慣があったらしいです。
この曲も、子供にお話をしてあげてる時に思いついたんじゃないかという説が載っていたけど、うーーーんそれはどうかと思うわ(笑) だって、この曲、明らかに最後、狼が泣いてる赤頭巾ちゃんをばくっと食べて終わっちゃうんだもん。。子供には残酷すぎでしょ^^;


ラフマニノフ「音の絵」Op.39 No.7「葬列」
3ページ目から、「いかにも雨の音!」という暗い重い16分音符のスタッカートが出てくるのだけど、この部分は、ラフマニノフ自身が「希望のない雨の音を表した」と公言していてびっくり。
モスクワ音楽院時代にスクリャービンと同期で、「良きライバル」だったらしいんだけど、
この曲を書いた少し前に、スクリャービンが亡くなって、ラフマニノフはその葬列に参加している。その日は、まさに、「雨の日」だったらしい。


こういうこと調べてると、イメージがうわわわーーっと膨らんできて、
「こういう風に弾きたい!」という思いが一層強くなってくる。

そこで、この日の最後の練習(といっても、もう2時間くらいしか残っていない)は

「イメージの練習」をしよう!!!

と思い立って、
ひたすら、それぞれの曲のイメージをどのくらい最大限にまで伸ばせるか、にかけてみた。


いつも本番前日って、
暗譜があやしいところの確認とか、
弾けないところの部分練習とかの「全体調整」だけをしているんだけど、

「ちゃんと弾こう」という練習をしていると、
本番が、こわいものに感じる。

でも、「こういうイメージを表したい」という練習をしていると、
不思議なことに、
本番が、すごく楽しみなものに感じてくる。


そういえば、
昨日あんなに痛かった腕や手の痛みは殆ど消えている。

今日は、一日中練習しているより、
こうやって半日以上プログラムを作りながら、
曲のイメージを膨らませて、
最後に、短い時間だけど、こういう練習ができて、
かえって、これで良かったのかも知れないな (^-^)

写真はやっとのことで出来上がった明日用のプログラム&プログラムノート(曲目解説) 。
表紙の絵は、「音の絵」の一曲目の着想元となったといわれている
Arnold Bocklin の"Playing in the Waves"です。
by sayaka-blmusic | 2006-06-01 21:06 | ラフマニノフについて