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【UUUプロジェクト4日目】台風被災地レイテ島タクロバンからの避難所「テントシティ」へ

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2月19日(水)、フィリピンセブUUUオーケストラプロジェクト4日目。11月にフィリピンを襲った大型台風の被害が特に甚大だった、レイテ島タクロバンからの避難者がテントで暮らす、セブ島内の「Tent City」での演奏でした。

今このタイミングで「音楽」を彼らに届けにいくことが、本当に彼らにとっての支援になるのか…UUU代表の野口さんも、本当に悩んだとのことですが、このテントシティを運営する赤十字社のスタッフ、また被災者の方達自身からの「ここは街からも遠く、日中のエンターテイメントがないのです。是非来て欲しい!」との強い要望があり、行かせて頂くことに決定したとのことです。
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テントシティの敷地内に入ると、小学生くらいの男の子たちが「Drumが来た!Drumだ〜!」と歓声を上げて、楽器の乗ったトラックを追いかけていました。

テントとテントの間の空き地で、オーケストラのセッティングスタート。
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オーケストラ・吹奏楽の曲目は、フィリピンの方達が好きな曲がたっぷり詰まった「フィリピンフォークソングメドレー」、子供達が大喜びの「オリエント急行」、「サウンドオブミュージックメドレー」などなど。

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この会場は当然電源もなく電子ピアノが使えない為、私は降り番。代わりにベビーシッター役(?)として、周りにちょろちょろ集まってきてくれた1歳〜5歳くらいの子供たちと、一緒に踊ったりおんぶしたりしながら、音楽を聴いていました。

こうやって、息子と同じ位の子供達と触れ合っていると、日本とかフィリピンとか関係なく、本当に全く同じなんです。子供達が取る行動も同じだし、「ほらっそこ潜らないの!」「こらこら叩かないの!」と子供に翻弄されるお母さんお父さん達の姿も、日本での自分や自分の周りと何ら変わりのない同じ光景。

台風が起きる場所が違ったら、ここにいるのが自分だとしても全く不思議ではなかったのだと、改めて強く感じました。



色々な思いを抱えてここに住んでいる方達。

スラムの方達は、お金はないけど、有る意味その環境にしっかりと根付いて力強く生きているエネルギーがあったと感じたのだけど、ここの方たちは、家や家族を失った喪失感や、この先どうやって生きていくんだろうという不安とを抱えているのは、空気からもすぐに伝わってきて胸が痛くなりました。
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でもそんな中、特に子供達の元気さとエネルギーはこちらが驚いてしまうほど。指揮者体験や楽器体験、この日ちょうど誕生日の避難者の男の子に向けてサプライズのハッピーバースデーも大盛り上がり!楽器体験の最後は、子供達が楽器をなかなか離さなくなってしまったほど。

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5歳位の可愛い女の子が、UUUの野口さんに肩車されての指揮者体験では、会場中から大拍手が!

正直、このテントシティに着いた瞬間には、「本当にここで演奏して良いのだろうか・・。音楽どころではないではないか・・」と戸惑う気持ちを抑えられなかった私達。でも、コンサートが終わる頃には、私達メンバー一人一人の手を握りながら「ここで演奏してくれて本当にありがとう」と涙ぐみながら言って下さる被災者の方もいらっしゃり、胸が詰まる思いでした。

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コンサートの片付けが終わる頃には、すっかり日も落ち、各テントにはソーラーランタンの明かりが灯り始めていました。

バスに戻ったあと、セブンスピリットのフィリピン人スタッフのドロシーから「子供達が『明日も明後日もぜひ来てほしい!今日がここ(避難所)に来てから、Happiest Day(一番幸せな日)だった!』と言っていたという報告を聞いて、バスの中で皆で一斉に歓声が上がりました。

台風から約100日。3月下旬には、ここのテントシティも閉鎖され、タクロバンに戻らなくてはいけないとのこと。でも今の時点では、まだとても住民が戻れるような状態でないそうです。各所の避難所が閉鎖され、それぞれがタクロバンに戻らなくてはいけない3月からが、また第二の支援が求められる時期になってくるのではと思います。


プロジェクトもいよいよ中盤に差し掛かってきました。連日40人以上の私たちメンバーをまとめ続けて下さっている運営スタッフの方々には本当に感謝です…。翌日は地元の5つの中学校を招待してのコンサートです!


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by sayaka-blmusic | 2014-02-19 23:04 | フィリピンセブUUUプロジェ
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