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ロシア語勉強その後


以前日記に「ロシア語始めました!」というエントリーを書いてから約1ヶ月。

ロシア人の友達ナターシャとの交換レッスン(私が彼女にピアノを教えて、彼女が私にロシア語を教える)も、それ以来順調に毎週続き、先日5回目のレッスンとなりました。

キリル文字の各発音の仕方は何とか全部完了し、続いて筆記体の書き方が一通り終わり(キリル文字の筆記体は活字体と全く違う形が多いので、初期の段階から習得が必須なんだそうです)、簡単なあいさつと自己紹介、活用のいらない単純な文や質問の作り方までなんとか終わりました。英語でいうと、This is a pen. とか、I am a boyとか、Is she a teacher? とか、その辺りのところまでやっとこさ辿り着いたところです。

ここまでやってきて思ったことは、

とにかくロシア語、超〜〜楽しい!!!

英語の勉強でも、高校&大学時代に合計2年間勉強し(そして全て忘れ)たドイツ語でも、こんな楽しさを感じたことはありませんでした。

ロシア語自体に不思議な魅力があるからなのか、ナターシャの教え方がものすごく上手だからなのか、初めて自分から能動的に興味を持った言語だからなのか、
多分その全部なのだろうなと思います。

まだロシア語の一番の難しい部分である複雑な格変化(なんど一つの単語につき語尾変化が最大で36変化らしい・・)にまつわる部分に至っていないので、こんな悠長なことを言っているのかもしれませんが(^-^;)、このワクワクと楽しさをキープしつつ、頑張っていきたいなと思っています。

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ところで、ロシア語を勉強し始めたのは、敬愛するラフマニノフのことをもっと知りたいから、というのがきっかけだったのですが、ロシア語の「音」と、ラフマニノフの音楽の共通点が、早くもいくつか見つかった気がします。

一つ目は、ロシア語の「硬音」「軟音」の概念。

ロシア語の発音&綴りの仕組みでは、
母音が 硬母音字,軟母音字と2系列あります。

例えば日本語では、

「M」という子音に
「A」「I」「U」「E」「O」 (あいうえお)の5つの母音を組み合わせて、
「MA」「MI」「MU」「ME」「MO」の5つの音を作ることができます。

ロシア語の場合、組み合わせる母音が、硬母音字の
а、 э、 о、 у、 ы
の5つ(ほぼ「あ、え、お、う、い」に該当)の他に、軟母音字の
я、 е、 ё、 ю、 и
があり、日本語でいうと、単体だと「や、え、よ、ゆ、い」で、子音と結びついた時には、小さな「ゃ、ぇ、ょ、ゅ、ぃ、」 にあたる感じです。

なので、例えば
「M」と硬母音「a」を合わせると「Ma (ま)」
「M」と軟母音「я」を合わせると「Mя (みゃ)」 

このようなセットの仕方は、規則的な子音と母音の組み合わせで読みに親しんでいて、しかも「ぴゃ」「にゃ」「きょ」などの軟音も日本語の中にもともと持っている私たち日本人にとっては、すごく分かりやすいなぁと思います(もちろん実際の音は日本語の発音とはかなり違いますが・・)。ちなみに、面白いことに日本語の「い」は「あいうえお」の中で一つだけ例外的に実は軟母音(舌の横奥が上顎にぴったりつく)なので、硬母音の「い」の方は「い」の口で「う」と言うような発音になります。

で、硬音、軟音、という考え方ってすごく面白いなぁと思ったのと同じように、
ラフマニノフの曲でも、「ここは硬音だ」、「ここは軟音化してる」だ、と思うような箇所が多々ある気がしました。まるで「にゃ」とか「ぴゃ」とかの柔わらかい音を持つ音符や、逆に、「パ」「ク」とか「ツ」など、混じり気の無い、クリアな硬音で終わるフレーズなどなど。

ロシア語って、本当に音楽みたいだなぁと思います。
以下のサイトで、ロシア語ネイティブによるツルゲーノフの朗読が一部聞けるので、ぜひ聞いてみて下さい。ロシア語のひびき、美しすぎて悶絶です。
http://www.coelang.tufs.ac.jp/modules/ru/pmod/practical/index.html

ラフマニノフに限らず、作曲家の音楽と、作曲家の母国語には、すごく共通するところが多い気がします。例えばドビュッシーの音楽はフワシュワしていてフランス語っぽいし。

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二つ目に思ったこと。

ロシア語は、やたらめったら単語が長い!
そのかわり、英語のように不規則に読み方が変化しないので、 音さえ覚えてしまえば、ほぼ発音通りに綴ればよいという良い点もあるのですが、それにしても長い!!

例えば、「24番目」という単語は、

двадцатьчетвёртое

1単語だけで18文字もあり、それこそ (;´д`)こういう顔したくなる感じです。

まあ、世界で一番長い単語は、とあるタンパク質の名前(英語)で189819 文字あるらしいので、それに比べたらかわいいもんですが、そんな特別な単語でなくて、日常生活に使うような単語でも、一単語が15〜20文字近くあるようなものも多くて、今後どんどん覚えられるのか、かなり不安です。

一説によると、ロシア語は単語が長いほど美しいという価値観があるんだとか。

ラフマニノフを初め、ロシア人の作曲家の書く曲は、曲のメロディの一つ一つのフレーズがとっても長いことも多いですが、そんなとこも、ロシア音楽とロシア語で共通しているのかなと思います。

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ところで、ナターシャはレッスン中は英語で説明してくれるのですが、私にくれるテキストや説明の紙は全て、ロシア語で解説してあるロシア語テキストなので、彼女が帰ってしまった後は、時々「?????」と一人で混乱に陥ることがあります。

分かりやすくロシア語が解説してあるウェブサイトはないかなぁと探していたところ、東京外国語大学が無料で公開している多言語モジュールを発見。

東外大言語モジュール
http://www.coelang.tufs.ac.jp/modules/index.html

英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、中国語、 朝鮮語、モンゴル語、インドネシア語、フィリピノ語、タイ語、ラオス語、ベトナム語、カンボジア語、ヒンディー語、アラビア語、トルコ語、日本語、

となーーーんと19カ国語を網羅!! 

各言語とも、初心者でもステップごとに自分で学習できるようになっていて、音声ももちろんついていますし、動画での会話シミュレーション機能なども、大充実。しかも日本語での丁寧な説明付きです!これらが全て無料とは驚き。

世界中の多言語を独学で勉強してみたい方、是非おすすめのウェブサイトです!
(しかし、ラオス語とかカンボジア語などのマニアックな言語もあるのに、何故イタリア語だけないのかが謎)
by sayaka-blmusic | 2010-04-29 06:14 | ひとりごと
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